アルトバウ=旧建築の建物、ノイバウ=新築の建物

広々とした空間は吉祥寺の穴場的存在

広々とした空間は吉祥寺の穴場的存在


アティックプラニングが渋谷を中心に展開してきたカフェは、すべてAで始まる店名を持っています。2014年夏、吉祥寺エリアに初めて出店した一軒は「アルトバウ」と名づけられました。ドイツ語の店名が意味するところは、アルト=古い、バウ=ビルティング、つまり古い建物。対語となるのがノイバウ、新築の建物です。
エレベーターを降りると、正面にこんなディスプレイ

エレベーターを降りると、正面にこんなディスプレイ


ドイツでは第二次世界大戦を境界線として、戦前に建てられた家屋をアルトバウ、戦後に建てられた家屋をノイバウと呼んでおり、住まいとしてアルトバウが圧倒的に人気なのだといいます。

高い天井や凝った装飾が漂わせている、現在よりも時間の流れがゆるやかだった時代の面影。歴代の住人たちが修理や改装を繰り返しながら、大切に次の世代へとバトンを渡してきた建物の記憶。アティックプラニングのカフェづくり自体が、まさにそのようなスタイルなのです。

吉祥寺はずっとカフェを作りたかった街

背もたれ付きの低い椅子が並んでいる

カウンター席には、落ち着いて呑めるように背もたれ付きの低い椅子が並んでいる

「一軒目のカフェを渋谷に開いたときから、吉祥寺はずっと視野に入れて物件を探していたのです」とアティックプラニングの五味貴美子さん。
「イメージしている物件になかなか巡りあえず、今回ようやく念願が叶いました」

壁紙の魅力

アーチは以前の造りのまま

アーチは以前の造りのまま


アルトバウ以前もカフェだったという48坪の広い空間。改装にあたっては、余白をたっぷりとりながら、エントランス、大ホール、ダイニングエリアという3つのスペースに巧みにゾーニングしました。

半個室的な一角に大ぶりのソファを配したり、バーカウンターを設けて背もたれつきの低い椅子を並べたりするのがアティックプラニングならではの居心地づくりのポイントです。おかげで、どの席を選んでもくつろげるのです。
壁紙+照明の表情

壁紙+照明の表情

そして今回、新しく加えられたアイテムが壁紙でした。空間が広いということは、当然ながら壁面積も広くて単調な印象になりがち。そこにクラシカルな模様の壁紙が貼られ、窓からの光やランプの光が投げかけられると、変化に富んだ魅力的な表情が生まれます。

アティックプラニングのカフェが好きな人々なら気づいているでしょう。そこには全店を通して欠かせない、特徴的なものがあります。次ページでご紹介しましょう。