シーン初のメインダンサー&バックボーカルグループ『超特急』
超特急
また、グループやメンバー自身が魅力に溢れていることはもちろんだが、何よりも、一度ステージを見れば“8号車”と呼ばれる彼らのファンの姿に驚くだろう。わかりやすく言えば、女性アイドルグループのライブで見られる男性ファンのヲタ芸が、ここでは女性ファンによってなされているのだ。両手に推しメンバーのカラーのサイリウムを持ち、曲中では合いの手を入れ、メンバー紹介では一丸となって掛け合いを楽しむ。その光景は斬新で、イベントライブでは毎度、いい意味で周囲の観客をざわつかせ圧倒し、巻き込んでいく。
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彼らのステージングを見ていると、実にファンが楽しそうで羨ましい。アーティストにインタビューをすると「ファンあっての僕たち」「ファンと作り上げるステージ」という言葉がよく聞かれるものだが、彼らのステージはまさにファンなしには成り立たない。8号車との掛け合いがなければ、彼らのメンバー紹介にならないだろう。
見る側は完成し尽くされたものを望んでいるのではなく、見る者にも役割が与えられ、ファン自身も参加意識を持てるようなステージングを求めていることや、それを満たす彼らのステージングが人気に繋がっていることがわかる。
ファンが一丸となってステージを動かす新しいライブ参戦スタイルは、爽快感と見事な一体感を生み出している。また、それはメンバーとファンとのあうんの呼吸があってこそなせる技で、そこには両者の強い信頼関係を感じられる。
公式サイト http://bullettrain.jp/
ニコニコ動画から誕生したオールスターズ『ROOT FIVE』
ROOT FIVE
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単に与えられた楽曲をこなすのではなく、たとえばけったろは毎回自らのラップ部分を書下ろし、またメンバー自身がシンガソングライターとして作詞作曲も多く手掛け、それをグループで表現。そこに反映された彼らの思いを見られることや、メンバーの作ったものをメンバー全員で再現する、というところに魅力があるのだろう。
また、作詞家でもあり、歌い手でもあるという双方の視点を持ち合わせている彼ら。例えば、歌いやすさにおいて、言葉の詰め方や、歌い切り部分での母音の音選びなど、歌い手ならではの共通のこだわりを5人で共感し合えるのも彼らの特徴であり、面白いところだ。そのため、彼らが作詞作曲をする際は互いに、自分がやられて嫌なことはやらない、また、メンバーの作ってくる作品には信頼を置いているという。5人全員が歌い手という共通する視点が、<ROOT FIVE>ならではの楽曲となり、計算し尽くされた見事なハーモニーを生んでいるのだろう。
そして、ニコニコ動画への投稿がきっかけで現在に至ったところにも注目したい。元は一般人であった彼らの存在は、どこか親近感を覚えると共に、その夢を叶えていく姿はよりリスナーに説得力を持って活力を与えているだろう。
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