更年期障害が出るわけ

体が症状を出すことで、「今までのような過ごし方だと体が持ちませんよ」というサインを出しているのです。

更年期症状は、「今までのような過ごし方だと体が持ちませんよ」というサインです。

「更年期」という時期は閉経をはさんで前後10年のことを指しますので、ある意味誰もが迎えるものです。女性ホルモンが急激に下がって、「ホルモンステージ」が変わるのと同時に、子どもの独立や親の介護など「ライフステージ」も同時に変化する時期でもあります。

その時期に、のぼせ・ほてり・めまい・抑うつなどの「更年期障害」が出る方と、それほど辛い症状は出ずに過ごせる方がいらっしゃいます。

更年期の症状が出やすい方に多くみられる特徴は、とても頑張り屋さんだったり、何でもフルパワーでやってしまおうとしたり、自分の事は後回しにして人のお世話を一生懸命するタイプです。

更年期という時期は、これからホルモンがほとんどない状態で残りの約30年を過ごしていくための準備期間です。なので、体が更年期障害という症状を出すことで、「今までのような過ごし方だと体が持ちませんよ~。生活を見直してくださいね~」というサインを出してくれているのです。

更年期の時期の過ごし方

更年期障害が辛いという方は、「これまで出来たことができなくなった」と訴えてこられます。もちろん、うつ状態がひどくて一日中横になっているような状態では、お薬の力を借りる必要があります。でも、「いろいろ頑張れなくなった」のは、体がそうやって自然にブレーキをかけてくれているのです。これまでと同じペースで過ごしては、今後体に無理がかかり過ぎてしまうために、あえて「頑張れない」状態を作り出します。

なので、そのサインをしっかり受け止めて、まずは頑張ることをやめてみましょう。そして、「以前の自分に戻ろう」とするのではなく、今の自分のペースを把握して、これまでの80%くらいの出力で生活することを心がけてみるといいでしょう。

体からのサインにきちんと耳を傾けて、それに対応してあげると、体は安心してサインを引っ込めます。逆に、体の声を無視して頑張り続けようとすると、もっと警告を大きくしてどんどん症状がひどくなっていったりします。必要なお薬は使いつつ、しっかり自分の体の声を聞いて、走り続けるのをやめてみましょう。

更年期世代に多い病気

更年期の時期は、更年期障害以外でも色々不調が出やすい時期でもあります。甲状腺機能異常や膠原病など、女性特有の病気が出てきやすい年代なのです。

例えば、ずっとだるさや疲れやすさが続いていて、更年期だと思って検査をしたら、橋本病という甲状腺の病気だったというケースもあります。また、原因不明のめまいと吐き気が続いて、脳外科でも耳鼻科でも「年も年だから更年期じゃない?」と言われていらした方が、実は片頭痛の症状が出ていたというケースもあります。

「なんとなくの不調」を単なる更年期とやり過ごすのではなく、まずは婦人科や女性内科で相談してみましょう。

受けておくべき検診

更年期世代に受けておいた方がよい検診がいくつかあります。婦人科検診では、乳がん・子宮頸がんと体がん・卵巣がんの検診を1年に1回は受けるようにしましょう。また、閉経が近づくと、骨密度が下がったり、コレステロールが上がりやすくなったりします。生活習慣病検診とともに、骨密度と動脈硬化の検査も受けておくと安心です。

更年期障害の症状が出ていなくても、40代後半からはじわじわと女性ホルモンの分泌が下がっていきます。体の中で女性ホルモンの恩恵を受けていた骨や血管が、ホルモンの働きの低下とともに、目に見えない形で「老化」していきます。例え辛い自覚症状がなくても、定期検診を受けて今のうちからメンテナンスをしておきましょう。

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