狭山茶のルーツ、河越茶が復活!
「河越茶」をご存知でしょうか?あまり聴き慣れない名称かもしれませんね。でも「狭山茶」ならば知っているでしょう?全国に名が知られる銘茶です。実は、この「狭山茶」のルーツをたどっていくと、「河越茶」に突き当たるのです。武蔵野国狭山丘陵一帯では、鎌倉時代には茶の栽培がされていたといわれています。川越にある中院の慈覚大師円仁が開山のおり、京から茶の実を携え、境内に植えたことが河越茶のはじまりという説も。
南北朝時代の文献には、「天下に指して言う所」の茶産地の一つとして「武蔵河越(むさしのかわごえ)」が登場しています。しかし、戦乱の世を経て武士が衰退するとともに、いつしか「河越茶」という呼称も使われなくなっていました。
けれども、近年になって地元の人たちの手によって「河越茶」を蘇らせようという取り組みがなされてきました。それは、旧河越領内の茶園で栽培された厳選された茶葉だけを「河越茶」というブランドで送り出そうというもの。今に蘇る「河越茶」。コクのある甘みと馥郁たる香りを有するこのお茶。その特徴を生かしたメニューが様々に考案され、小江戸の街で人気を博しています。
河越茶そば『寿庵 蔵のまち店』
川越で茶そばがいただけるおそば屋さん「寿庵」は3店舗ありますが、河越茶を使用したそばを味わえるのが「寿庵 蔵のまち店」です。本川越駅の埼玉りそな銀行の前の賑やかな場所にあります。
名物「割子そば」をいただいてみることにしました。割子そばは3段、5段、7段と選べ、今回は3段(1,150円)を注文。運ばれてきたおそばは…。艶のある鮮やかで濃いグリーンがおいしそう。
3段セットには割子そば3段の他、卵、とろろ、天ぷらの3品と、そばつゆ、ねぎとわさびがついてきます。そばに具材をのっけてつゆをかけていただきます。
口に入れると、お茶の味はそこまで強くはありませんが、ほのかに茶の甘みと苦みが感じられました。あまりワサビをいれすぎないのが、茶そばの風味を楽しむコツです。
割子そばは味のバラエティがあって、大変気に入りました!次回は7段を注文してさらに色々な味を楽しみたいです。食後はそば湯もいただけて大満足。
『寿庵』は3店舗、それぞれ独自のメニューが用意されており、どの店舗でも茶そばをいただけますが、喜多院店の茶そばは宇治抹茶を使用しているそうです。あたたかいおそばもあり、メニューも豊富です。
■寿庵 蔵のまち店
住所:埼玉県川越市幸町3-18
TEL:049(226)9725
営業時間:11:15~20:00(ラストオーダー19:00)
定休日:水曜日
駐車場:なし
席数:48席(テーブル・小上がり)
アクセス:西武新宿線『本川越』駅より徒歩10分、東武東上線『川越』駅より東武バス乗車「一番街バス停」前
ホームページ:寿庵 蔵のまち店
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