マレーシアが赤色に染まる季節
町やショッピングセンターは縁起のいい赤色に染まる。日本では旧暦とよぶ太陰暦で1月1日にあたる日から15日間が中国正月(写真提供 Ayano Shimofuku)
また、異なる民族が暮らす多民族国家マレーシアでは、民族ごとに、祖先から受け継いできた文化やしきたりを大事にして暮らしています。かえって、その文化が生まれた本国よりも、昔ながらの風習が残っているとも言われ、伝統や文化をディープに体験できるのです。
今回は、人口の約25%を占める中国系のお祭りに注目。マレーシアのお祭りのなかで、いちばん華やかで賑やかな中国正月(旧正月)を紹介しましょう。
お金の発音と同じ「みかん」
スーパーの果物コーナーにみかんが並び、会社にみかんのお歳暮が送られてきたら、中国正月の到来です!スーパーに並ぶ箱売りのみかん。小ぶりなものからポンカンぐらいのサイズまである。英語名はマンダリン
南国マレーシアでは食べやすくカットされたフルーツが人気。この時期になると皮を剥いたみかんまで登場する
福をよぶお祝い料理「イーサン」
日本のおせちのように、マレーシアの中国正月に欠かせないお祝い料理といえば「イーサン」です。イーサンは漢字で書くと「魚生」。サーモンやマグロの刺身、細切りの野菜、カリカリに揚げた餃子の皮などの具を甘酸っぱい梅ソースであえて食べる。この時期しか味わえない
イーサンはひとつの皿をみんなで食べるのがルール。メインの料理を食べる前に、前菜のように食す(写真提供 Elaine)
ちなみにイーサンは、東京でも期間限定で味わえます。東京・渋谷の「マレーアジアンクイジーン」、東京・八丁堀の「マレーカンポン」にて、2015年2月19日~3月5日の2週間のみ提供。単品での注文もOKですが、イーサンを含む中国正月特別コースもめずらしい本場の味が多数登場するそうなので、この機会にぜひチェックしてみてください。
次は、中国正月限定の迫力のあるイベントに注目!