家の歴史を引き継ぐリノベーション［神楽坂の家］(5ページ目)

自然素材が造り出す快適な個室

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1. 白い漆喰壁と木の2色でまとめられた内装が美しい個室。 2. 上部に本棚が造り付けになっている1階の書斎。縦格子を通して2つの窓から外の光が射し込む。写真は全てアカデメイア提供

3. 本棚とテーブルが造り付けになった個室。壁と天井は石膏系の塗り壁に藁を混ぜた仕上げ。

4. 縁無し畳が敷かれた4.5帖の和室。市松模様の襖が部屋のアクセントになっている。

5. ヒノキと緑色の十和田石の組み合わせが清潔感を演出するバスルーム。境目にはヒノキの腐食を防ぐために銅板を張っている。

この家の個室は、部屋の用途に合わせて様々な意匠が凝らされています。桂離宮を写した市松模様の襖のある和室や、厚さ4.5cmの杉無垢材の造り付けの本棚やテーブルのある書斎や、ヒノキと十和田石を組み合わせたバスルームなど、いずれも自然素材を使った落ち着いたインテリアになっています。
Aさんの家は、リノベーションにより、今後の地震などにも十分に対応できる構造の補強を施し、永く住み続けた神楽坂の「家」の歴史と環境を断絶させることなく、これから数十年以上にわたる家族の歴史を刻む「住みやすい家」へと見事に生まれかわったのです。

◆建築データと建築家プロフィール