曜日ごとの傾向を検証
みなさんは株式投資における「曜日効果」という言葉をご存知でしょうか?「曜日効果」とは相場におけるアノマリー(経験則)の一種で、特定の曜日の収益率が他の曜日よりも低くなりやすい、または高くなりやすい現象のことを表します。今回は曜日ごとの株価の傾向を調べてみました。検証条件は以下の通りです。
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対象:日経225採用銘柄
期間:1990年3月~2017年7月
売買ルール:買いシグナル翌営業日に成行注文で買い、その翌営業日に成行注文で売る
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各曜日の傾向を調べるため、売買ルールはシンプルに、「買いシグナルが出た翌営業日に成行で買い、その翌営業日に成行で手仕舞う」という形にしました。
以下が検証の結果です。
月曜日
勝率: 46.61 %平均損益(円): -190 円 平均損益(率): -0.12 %
平均利益(円): 2,934 円 平均利益(率): 1.84 %
平均損失(円): -2,946 円 平均損失(率): -1.85 %
PF: 0.869
損益の推移グラフをみると、概ね右肩下がりになっています。勝率が50%を割り込み平均損益もマイナスであることから、投資をすればするほど損失が膨らむ傾向にあります。月曜日は株価が下落しやすい傾向にあると言えるでしょう。
火曜日
勝率: 50.48 %平均損益(円): 157 円 平均損益(率): 0.10 %
平均利益(円): 3,114 円 平均利益(率): 1.96 %
平均損失(円): -2,832 円 平均損失(率): -1.78 %
PF: 1.121
損益の推移グラフを見ると、1990年から1996年頃まではマイナスですが、それ以降は上昇しています。勝率が50%を上回り平均損益もプラスとなっているので、火曜日の株価は上昇しやすい傾向があると言えるでしょう。
水曜日
勝率: 50.63 %平均損益(円): 130 円 平均損益(率): 0.08 %
平均利益(円): 3,079 円 平均利益(率): 1.93 %
平均損失(円): -2,873 円 平均損失(率): -1.80 %
PF: 1.099
損益の推移グラフを見ると、1990年から1994年頃まではマイナスに推移しますがその後増加に転じます。勝率が50%を超え平均損益もプラスであることから、火曜日同様水曜日も株価上昇しやすい傾向があると言えるでしょう。
木曜日
勝率: 50.06 %平均損益(円): 136 円 平均損益(率): 0.08 %
平均利益(円): 3,200 円 平均利益(率): 2.01 %
平均損失(円): -2,914 円 平均損失(率): -1.83 %
PF: 1.101
木曜日は、1990年から2010年頃まであまり大きな変動が見られませんが、それ以降急上昇しています。勝率が50%を超え平均損益もプラスとなっており、株価の上昇が期待できると言えそうです。
金曜日
勝率: 51.06 %平均損益(円): 213 円 平均損益(率): 0.14 %
平均利益(円): 3,351 円 平均利益(率): 2.11 %
平均損失(円): -3,028 円 平均損失(率): -1.90 %
PF: 1.154
損益の推移グラフは滑らかに上昇しており、勝率が50%を超え平均損益もプラスとなっています。5営業日の中で、金曜日が勝率・平均損益率ともに最も高いという結果になりました。
結論:株を買うなら金曜日!
以上の検証から、「買いシグナル翌営業日に成行注文で買い、売りシグナル翌営業日に成行注文で売る」というルールにおいては、勝率も平均損益も一番良好な結果となった金曜日が株を買うタイミングとして良いと考えられます。今回の検証では月曜日を除いてすべて勝率50%超、平均損益率プラスという概ね良好な結果となりましたが、例えば保持日数などに調整を加えることによって、さらに成績が向上する可能性があります。みなさんも今回の結果を参考に、いちど検証してみてはいかがでしょうか。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)