コンディションのピークはまだ先に
アジアカップで優勝するには、グループステージと決勝トーナメントで合計6試合を戦わなければならない。1月12日の初戦から31日の決勝戦までの20日間で6試合である。ほぼ中3日のペースだ。大会を通してトップフォームを維持するのは難しい。コンディションのピークは、中盤以降に合わせていくべきだ。そもそも日本は、日程に恵まれていない。
アジアカップやワールドカップのような国際大会は、アルファベット順に試合が組まれる。大会初日にグループA、翌日にグループB、翌々日にグループCといったぐあいだ。
16か国が4つのグループに分かれるアジアカップで、日本はグループDに振り分けられた。グループAから3日遅れで試合を消化していくのだ。グループによる日程のズレは、決勝トーナメントで各国のコンディションに影響を及ぼす。
グループステージの最終戦を終えた2日後に、日本は準々決勝を迎える。中2日である。それに対して、グループAから勝ち上がった国は中4日だ。2日の違いは無視できない。
しかも、グループDを2位で突破すると、準々決勝から準決勝も中2日の休息しか与えられない。対戦相手はと言えば、中3日である。
もっとも日程に恵まれたグループAには、当然のことながらオーストラリアが含まれている。地元観衆の熱狂的な声援を受けられる開催国は、スケジュールにおいてもアドバンテージがあるのだ。
もっとも、すべてのチームが同じ条件で試合をするのは不可能だ。だからこそ、コンディショニングには細心の注意をはからなければいけないのである。
パレスチナ戦の日本は、トップコンディションではなかった。誤解を恐れずに言えば、調整段階で迎えたゲームだったと言っていい。チームとして個人としても、ミスが出てしまうのは避けがたいところがあったのだ。ハビエル・アギーレ監督率いるチームが試合内容でも周囲を納得させるのは、もう少しだけ先になる。