株式戦略マル秘レポート/西村剛の「統計で勝つトレード」

12月中旬からはトレードチャンス?

12月相場、1月相場はともに株式市場が好調に推移する傾向のある月です。売り勢力が弱まるタイミングや、買い勢力が強まるタイミングをきちんと把握することで、大きなトレードチャンスを掴むことができるでしょう。今回は、12月中旬から1月中旬までの期間で株式市場の傾向を調べてみました。

西村 剛

執筆者:西村 剛

株式ガイド

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12月と1月株式市場の傾向は?

12月相場、1月相場はともに株式市場が好調に推移する傾向がある月と言われています。システムトレードの観点から見ると、11月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合の検証結果は、勝率50.43%、平均損益0.07%となっています。また、12月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合の検証結果は、勝率55.70%、平均損益2.15%です。12月、1月は両月ともに勝率が5割を上回り、1トレードあたりの平均損益もプラスになっていることから、株価上昇しやすい傾向のある月と言えそうです。なお、各月の詳細については、こちらの記事「12月株式市場の傾向は?」「1月株式市場の傾向は?」をご参照下さい。

今回は上昇トレンドを形成しやすい12月相場と1月相場で、投資家の節税対策の売りが一巡すると言われている12月20日に全銘柄を保有し、25日経過後に売却した場合の検証をします。1月中旬まで保有することで、ご祝儀相場による恩恵も大きく享受することができるでしょう。

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検証対象:全銘柄
検証期間:1990/03/01~2014/12/01
1銘柄当たりの投資金額:20万円

買い条件
・12月20日の寄り付きで買い

売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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■12月中旬から1月中旬までの検証結果

システムトレードの達人

システムトレードの達人


勝率: 58.40 %
勝ち数: 41,003 回
負け数: 29,211 回
引き分け数: 1,795 回

平均損益(円): 4,284 円  平均損益(率): 2.14 %
平均利益(円): 19,476 円  平均利益(率): 9.74 %
平均損失(円): -16,779 円  平均損失(率): -8.39 %

合計損益(円): 308,456,162 円  合計損益(率): 154,230.75 %
合計利益(円): 798,577,894 円  合計利益(率): 399,298.52 %
合計損失(円): -490,121,732 円  合計損失(率): -245,067.77 %

プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.629
平均保持日数: 28.09 日

以上が株式市場の傾向(12月中旬から1月中旬まで)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は58.4%、平均損益は2.14%です。勝率が5割を超えており、1トレードあたりの平均損益も大きなプラスとなっています。なお、勝率に関しては、12月、1月相場の検証結果よりも更に好成績です。節税対策の売りが弱まる12月のタイミングや、ご祝儀の意味を込めた買いが強まる1月のタイミングを事前に把握することで、大きなトレードチャンスにできるでしょう。

では、株価が上がりやすい傾向のある12月から1月の相場環境で、過去、好調な成績を残している銘柄を確認してみましょう。そこで今回は、勝率100%の銘柄をご紹介します。

優れたパフォーマンスが期待できる銘柄に注目しよう!

今回、私がご紹介したいのが、「プロシップ<3763>」です。以下では、同社の詳細についてご説明します。

【事業内容】
固定資産管理に特化した会計ソフトの開発や販売を手掛けています。同社サービスを導入することで、世界中で利用可能な共通の会計基準であるIFRS(国際財務報告基準)に対応した固定資産管理業務などを行うことができます。

【財務分析(ファンダメンタル)】
日本では、2013年にIFRS採用可能な企業の要件を緩和したことで、任意でIFRSを採用する企業が続々と増加しています。企業はIFRSを採用することで、海外子会社がある場合でも、共通の会計基準で財務情報を集めることができます。そして、海外子会社を含む連結財務諸表を作成する際の業務負担を大きく削減することができます。しかし、多くの会社が様々な形で調達し保有する固定資産管理については、日本基準と異なる会計処理が多く、複雑な管理業務が必要とされています。そこで、同社の固定資産に特化した会計ソフトが、IFRSに対応した固定資産管理も簡単にできることから、企業のIFRS採用に伴い、同社製品の需要は大きく拡大しています。直近発表された第2四半期決算では、売上高16億500万円(前年同期比+7.2%)、営業利益4億6500万円(同+145.6%)、当期純利益3億100万円(同+171.%)を達成しています。これは、IFRSを適用する企業が増加したことで、同社の主力ソフトである会計ソフトの需要が拡大したことが大きな要因です。引き続き、国が2016年末までにIFRSの任意適用企業を300社という目標を掲げており、IFRS導入に伴い、同社サービスの需要も増加する可能性が高いでしょう。

【株価水準】
PER(株価収益率)を見ると約12倍と割安感を感じる水準です。また、配当利回りも約2.72%と高いことを考慮すると、割安好業績銘柄として投資家の注目を集める期待が持てるでしょう。直近の株価を見ると、年初来高値2700円を前に株価は伸び悩んでいます。しかし、PERも割安感の感じる水準であり、業績拡大を期待した買いが入りやすいことから、株価上値余地は十分にあると判断しました。

【システムトレード分析】
「プロシップ<3763>」と12月中旬から1月中旬までの相場との相性の良さを、システムトレードの観点からみるために、12月20日に同社株式を購入し、25日経過後の1月中旬に売却した場合の検証を行いました。検証結果は以下のとおりです。

システムトレードの達人

システムトレードの達人


勝率: 100.00 %
勝ち数: 9 回
負け数: 0 回
引き分け数: 0 回

平均損益(円): 13,610 円  平均損益(率): 6.81 %
平均利益(円): 13,610 円  平均利益(率): 6.81 %
平均損失(円): 0 円  平均損失(率): 0 %

合計損益(円): 122,488 円  合計損益(率): 61.25 %
合計利益(円): 122,488 円  合計利益(率): 61.25 %
合計損失(円): 0 円  合計損失(率): 0.00 %

プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 999.99
平均保持日数: 27.67 日

12月中旬から1月中旬までの期間で全銘柄を保有した場合の勝率が58.4%、であるのに対して、「プロシップ<3763>」の勝率は100%です。市場全体が好調に推移する相場環境の中でも、特に相場との相性が良いと判断できるでしょう。

相場との相性が良い好調銘柄ランキング

今回ご紹介した「プロシップ<3763>」のように、勝率100%の相場と相性のよい銘柄は多数あります。下記の表は、勝率100%の中でも勝ち数の多い銘柄ランキングです。優れたパフォーマンスが期待できる銘柄に注目することで、株価上昇する期待も持てるでしょう。今後の、投資戦略を考える上で、今回ご紹介したような、良好なパフォーマンスが期待できる銘柄に注目してみてはいかがでしょうか。

システムトレードの達人より作成

システムトレードの達人より作成


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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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