セルベシアとは

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CERVESIA セルベシア


先に紹介したセゾンデュポンボンヴーミエール ビオモンクズスタウトと同じデュポン醸造所のスパイスを使ったビールです。名前はラテン語でビールを意味するセルベッサからとりました。セルベシアは大麦モルトに小麦、ホップにジュニパーベリー、アニス、クミン、コリアンダー、ローリエなど、数種のスパイスをブレンドして使用しています。ベルギーではスパイスを使ったビールが数多くありますが、“スパイス自体がビールの味の構成上の中心にある”ブランドはそう多くはありません。

ビールの歴史

ビールの歴史はメソポタミア(シュメール)文明まで遡るとされていて、粘土板に楔形文字で描いた記録が残っています。造り方は麦を乾燥させて、粉砕し、水分を足して練って焼く、パンのような状態で保存していたそうです。これをちぎって水に溶かして、自然発酵を待つ。これがビールの原型とされています。

その後のエジプト文明ではデーツ(ナツメヤシ)や干しブドウと使って酵母を培養したり、乳酸発酵でパンを膨らませたりと、醸造技術は大きな進化を遂げます。この頃はビールを造る、販売するという仕事は女性の仕事だったそうで、ビアホールのような店が多くあったようです。その後に制定された「目には目を」で有名なハムラビ法典では、「ビールの代金は穀物との物々交換」「ビールを薄めた者は溺死刑」など厳しい条例がひかれていたそうです。すでにビールは生活に密着した重要な飲み物になっていたわけですね。

ビアライターの故マイケルジャクソン氏は日本で開かれたベルギービールセミナーで、「ペンシルバニア大学のソロモン・キャッツ教授が最初に言い始めたことで、もともと人間は狩猟や遊牧をしていて生活を営んでいたので一部の土地に定着をしていませんでした。それが穀物を栽培し始めたことで、都市国家の基本が生まれました。またその穀物とはもともと麦が主流で、ビールを造るために栽培していたとも考えられます。」という大変興味深い話をしていました。さすがMジャクソソン氏、ビールファンが喜ぶツボを知っていますよね。(笑)

先のフルートアンバーの章でも書きましたが、中世までは大麦、ホップだけで造るビールはとても少なかったようで、原料に使うのは大麦、小麦、カラス麦、オート麦などの複数の穀類や、スパイスをブレンドなどしてして造っていたようです。さしずめセルベシアは“デュポン醸造所なりの、古代ビールへのオマージュ”といったところでしょう。

若干曇りのあるブロンド


小麦を使っているので、色味に若干の曇りがあります。(温度が低いと曇りが強くなります)グラスに注いで香りを嗅ぐと、スパイスの香りは複雑に絡まりながら一つにまとまっています。このビールの美味しさのポイントはバランスの良さだと思います。だから最初の一杯でも、最後の一杯でも美味しい。アルコール度数も9.0%と飲み応えがあるのもうれしいですよね。

次頁ではセルベシアにピッタリの料理を紹介します。