栄養満点のかき氷、アイスカチャン

アイスカチャン

アイスカチャン。カチャンとはマレーシア語で豆。黒豆、小豆、仙草ゼリー、コーンなどの多種の具がのっている。しっかり噛んで食べるので、腹持ちもいい

かき氷

具だくさんでカラフル!アイスカチャン、奥はチェンドル

豆入りのかき氷のことをアイスカチャンといいます。豆は、小豆、ひよこ豆、金時豆、白インゲン豆、ピーナッツなどを指し、その中から店主の好みで2~4種がふんだんに入っています。豆入りのかき氷なので、冷たいぜんざいを思い出させる懐かしい味です。

豆の次に大事なのが、コーン。かき氷にコーン?!と思う人がいるかもしれませんが、これが意外や意外、とても合います。口の中で弾ける自然なコーンの甘味が実に爽やか。コーンを潰して練乳を加えた甘いコーンクリームの場合もあり、これもかき氷にぴったりです。

そこに、植物を煎じて固めた漢方系のゼリーをとろりんとかければ、アイスカチャンのできあがり。真黒なゼリーは、カラフルな色のアイスカチャンの引き締め役。ちゅるっとやわらかな噛み心地で、味の深みを増してくれています。


 

単にシロップのかかった冷たいかき氷かと思いきや……

アイスカチャン

アイスカチャンの具は、氷の中に埋もれていることが多い。まるで宝探し

アイスカチャンはおいしいだけではありません。実は栄養価も高いんです。豆はタンパク質、コーンはビタミン、仙草ゼリーは熱毒の解消に効果があるといわれています。脳を活性化させるピーナッツも入っていますしね。体をクールダウンさせながら、体に必要な栄養分もしっかり摂取できるというわけで、暑い国のアイデア料理なのかも。旅で疲れ気味の気味のときにも、アイスカチャンはおすすめです。

グロテスクな緑のゼリー! チェンドル

チェンドル

チェンドル。中央にのった緑色のゼリーは、緑豆と米の粉に、天然の葉っぱから煮出した緑色のエキスを混ぜてつくる

次に紹介するのは、チェンドルです。注目すべきは緑色のゼリー。今にも動き出しそうなグロテスクな形状で、決して食欲をそそるようには見えませんが、これがマレーシア人の大好物。味は無く、茹でたての枝豆のような香りと、ところてんのようなツルッとした食感。このゼリーが入っているかき氷のことをチェンドルといいます。

名物はペナンのチェンドル

ペナンのチェンドル

ペナンの有名屋台のチェンドル。ゼリーが細長いのがこの店の特徴。1.5リンギット(約50円)で販売

チェンドルは、緑色のゼリーのほかに、小豆の餡子、椰子砂糖を溶かした黒蜜、そこに濃厚なココナッツミルクがたっぷりかかっています。アジアらしい甘さが、一度食べるとやみつきに! 以前はマラッカやペナンで食べられていたご当地かき氷でしたが、最近ではクアラルンプールでも提供する店が増えています。

また、屋台によっては自分で具を選べることもあり、チェンドルに、ゼリー、ピーナッツ、コーンを追加したりも可。自由にカスタマイズできるのも楽しいです。

さてここで、マレーシア流のかき氷の楽しみ方を2つ伝授しましょう。

■氷が溶けても決してあせらないこと。暑いマレーシアでは、みるみるうちに氷が解けていきます。でもあせっちゃダメ。むしろ溶けていいのです。いうなれば、かき氷というよりも、具の入った冷たい飲み物として味わうのがマレーシア流。具だくさんなので、最後まで楽しめます。

■見た目に左右されないこと。マレーシアのかき氷は、カラフルなシロップがまるでピカソの油絵のごとく、ゼリーはまるで虫のように、氷にふりかかっています。見た目は仰天、でも、味は最高! 自分の感性を信じて、かき氷の正体を見極めるべし。

様々な味や食感を1度で味わえるマレーシアのかき氷。ぜひ滞在中に味わってみてください。

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クアラルンプールで、アイスカチャン・チェンドルが味わえる店はこちら。
Madam Kwan’s /マダムクワン
ショッピングモールの各店にて展開

Grandmama Cafe & Cuisine/グランママズ・カフェ&クイジーン
ブキビンタンのパビリオン内に店を構える

※チャイナタウンの屋台、ジャランアローの屋台、ショッピングモールのフードコートなどでも提供している

写真協力:ウシゾーさん
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