栄養満点のかき氷、アイスカチャン
アイスカチャン。カチャンとはマレーシア語で豆。黒豆、小豆、仙草ゼリー、コーンなどの多種の具がのっている。しっかり噛んで食べるので、腹持ちもいい
具だくさんでカラフル!アイスカチャン、奥はチェンドル
豆の次に大事なのが、コーン。かき氷にコーン?!と思う人がいるかもしれませんが、これが意外や意外、とても合います。口の中で弾ける自然なコーンの甘味が実に爽やか。コーンを潰して練乳を加えた甘いコーンクリームの場合もあり、これもかき氷にぴったりです。
そこに、植物を煎じて固めた漢方系のゼリーをとろりんとかければ、アイスカチャンのできあがり。真黒なゼリーは、カラフルな色のアイスカチャンの引き締め役。ちゅるっとやわらかな噛み心地で、味の深みを増してくれています。
単にシロップのかかった冷たいかき氷かと思いきや……
アイスカチャンの具は、氷の中に埋もれていることが多い。まるで宝探し
グロテスクな緑のゼリー! チェンドル
チェンドル。中央にのった緑色のゼリーは、緑豆と米の粉に、天然の葉っぱから煮出した緑色のエキスを混ぜてつくる
名物はペナンのチェンドル
ペナンの有名屋台のチェンドル。ゼリーが細長いのがこの店の特徴。1.5リンギット(約50円)で販売
また、屋台によっては自分で具を選べることもあり、チェンドルに、ゼリー、ピーナッツ、コーンを追加したりも可。自由にカスタマイズできるのも楽しいです。
さてここで、マレーシア流のかき氷の楽しみ方を2つ伝授しましょう。
■氷が溶けても決してあせらないこと。暑いマレーシアでは、みるみるうちに氷が解けていきます。でもあせっちゃダメ。むしろ溶けていいのです。いうなれば、かき氷というよりも、具の入った冷たい飲み物として味わうのがマレーシア流。具だくさんなので、最後まで楽しめます。
■見た目に左右されないこと。マレーシアのかき氷は、カラフルなシロップがまるでピカソの油絵のごとく、ゼリーはまるで虫のように、氷にふりかかっています。見た目は仰天、でも、味は最高! 自分の感性を信じて、かき氷の正体を見極めるべし。
様々な味や食感を1度で味わえるマレーシアのかき氷。ぜひ滞在中に味わってみてください。
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クアラルンプールで、アイスカチャン・チェンドルが味わえる店はこちら。
■Madam Kwan’s /マダムクワン
ショッピングモールの各店にて展開
■Grandmama Cafe & Cuisine/グランママズ・カフェ&クイジーン
ブキビンタンのパビリオン内に店を構える
※チャイナタウンの屋台、ジャランアローの屋台、ショッピングモールのフードコートなどでも提供している
写真協力:ウシゾーさん