韓国の伝統酒マッコリとは

マッコリは韓国ではとても身近なお酒です。家庭でもよく飲まれています

マッコリに含まれる乳酸菌は700~800億もあるそう。アミノ酸もたっぷり。家庭でもよく飲まれます

日本でもブームになったので、飲んだことはなくともマッコリという名前の認知度は相当なものではないでしょうか。マッコリとは朝鮮半島で昔から飲まれてきた伝統酒で、米、麦、イモ類などを主原料に、それらを濾して麹を加え発酵させたもの。アルコール度数は6~8パーセント程度のものが主流です。 乳酸菌はもちろん、ビタミン、ミネラル、タンパク質などが含まれているので、美容や健康にも良いといわれています。発酵しているだけあって、爽やかな酸味があるほか、糖分によるほんのりとした甘さがあるため、口当たりは良く飲みやすいのも特徴です。ですから、ついつい飲みすぎて酔っ払ってしまう、ということもあるのでご注意を! ちなみに同じ濁り酒でも、米粒が浮かんでいる状態のものはドンドンジュといいます。

マッコリと相性のいい食べ物とは?

あつあつのチヂミとマッコリはベストパートナーです!

あつあつのチヂミとマッコリはベストパートナーです!

さて、韓国の人たちはマッコリを飲みたくなる日があります。それはいつでしょう? 答えは雨の日です! そして、マッコリのお供はたいていチヂミと相場が決まっています。理由は、その昔、雨が降る日は農作業が進めないため、チヂミを食べマッコリを飲んで雨が上がるのを待ったという説や、雨が降るポツポツという音がチヂミを焼く時の油がはねる音を連想させる、などなど諸説あります。

 

雨が降ると、「あー、今日はマッコリ飲みたいなあ。」「チジミ食べたいなあ。」そんな言葉をよく聞きます。不思議なもので、そんな雰囲気の中、韓国で何年も暮らしてみると、ガイド自身も雨が降るとなんだか無性にマッコリとチヂミが恋しくなるようになっていました。どんよりして、ひんやりじめじめした気候に、マッコリやチヂミは身体をほっこり温めてもくれ、相性の良い食べ物なのだなと感じます。皆さんも韓国滞在中に雨が降ったら、ぜひマッコリを飲めるお店に足を運んでみてください。雨が降ったらマッコリ、これぞ韓流マッコリのいただき方です!

マッコリブーム、今と昔

マッコリには栄養たっぷりのお酒です。手作りしてみると手がすべすべになることからも、その美容効果のパワーを感じます!

マッコリは栄養たっぷりのお酒です。手作りしてみると手がすべすべになることからも、その美容効果のパワーを感じます!

もともとマッコリは韓国の伝統酒なので、本国ではスタンダードに飲まれていましたが、民俗酒場などでやかんからついで飲むというスタイルであったこともあり、なんとなくおじさんが飲むもの……というイメージがありました。



しかし、そんなイメージが一転したのが2008年頃。消費量も一気にアップしました。いったい何があったのでしょう。実はこれには日本でのマッコリ人気が影響を与えたといわれています。2004年頃に日本では韓流ブームがおきましたが、これを機に日本から逆輸入されるかたちで韓国でもマッコリが注目されるようになり、健康と美容にも良いお酒であると再評価されたのです。


そうした流行を受け、これまでマッコリを飲まなかった20~30代の若い女性の間でも大変な人気に! まるでイタリアンレストランのようなモダンな空間でマッコリを飲ませるマッコリバーなどが次々とオープンしました。さらに果物や健康食材を主原料とする、これまでなかった様々な味のマッコリが登場。それまでのおじさん臭いイメージだった飲み物から急激にオシャレなイメージをまとったお酒に生まれ変わったのです。

カクテルグラスに入った色とりどりのマッコリ、マッコリシャーベットなどのスイーツ……斬新なマッコリメニューが登場しては話題になり、当時ガイドも次々と誕生するオシャレなマッコリレストラン・バーの取材に走りながら、そのブームの勢いをひしひしと感じたのを覚えています。飲むだけではなく、マッコリパックやマッコリを利用したエステなども大変な人気となりました。現在はブームとしての勢いはなくなったものの、若い女性がオシャレに飲めるお酒として、すっかり定着しました。観光客がマッコリ作りを体験できる施設などもあるので、興味がある方はぜひどうぞ。

マッコリの種類

米に小麦粉を加えて作るマッコリも料の米に小麦粉を多いですが、小麦粉など余分な材料を加えない生マッコリの美味しさは格別です

米に小麦粉を加えて作るマッコリも料の米に小麦粉を多いですが、小麦粉など余分な材料を加えない生マッコリの美味しさは格別です

マッコリは何を主原料とするかにより、その味わいは少しずつ違ってきます。米を原料とするものをサルマッコリ、サツマイモを使ったものはコグママッコリというように、主原料となる食べ物の名前をつけてよぶので、何のマッコリかすぐわかるでしょう。米やサツマイモからできたマッコリのように、昔から存在した味わいのものはもちろん、ブームが起きたことで、黒豆や緑茶、いちごやぶどう、柚子味など、これまでなかった味がたくさん誕生しました。

 

また、マッコリには加熱処理したものとしていないものがあります。前者は賞味期限が6ヶ月程度あるものもありますが、加熱処理をしていないセン(生)マッコリは長持ちしても約1ヶ月程度、発酵の進みが速いものは数日程度しか日持ちしません。しかし、乳酸菌が生きた状態であるため、身体や美容にも良く、デトックス効果もあります。しかも生マッコリとそうでないものとではその美味しさに大きな差があります。大型マートや小規模スーパーなどでも生マッコリを扱う店がたくさんありますし、民俗酒場などでは普通生マッコリが出されるので、是非味わってみてください。発酵具合がなんともいえない爽やかな喉越しで、深い味わいを楽しめます。


マッコリの飲み方

注い子会!? サバルにだマッコリ民俗酒場で女でかんんぱーい

民俗酒場で女子会!? サバルに注いだマッコリでかんぱーい!

さて、こうしてイメージを一新したマッコリ。今でこそカクテルグラスなどでも飲まれるようになりましたが、もともとはバカジとよばれるヒョウタンでできた器から、木製の柄杓で汲んでサバル(お椀)で飲みます。あるいはやかんに入れられたものをサバルにとぷとぷと注いで飲むのが昔ながらの飲み方です。今でも民俗酒場などにいくとこのような入れもので出されるんですよ。ちなみにマッコリは冷やして飲むことはあっても、日本酒のように温めて飲むようなことはありません。


マッコリをめいっぱい味わい、楽しむなら全州へ

ガイドも全州で飲んだマッコリの味と豪快なサービスは今でも忘れられません。観光も楽しい都市なので訪れる価値ありですよ!

ガイドも全州で飲んだマッコリの味と豪快なサービスは今でも忘れられません。観光も楽しい都市なので訪れる価値ありですよ!

全羅北道中部に位置する全州は、ビビンバで有名な場所ですが、マッコリでも知られています。全州にはマッコリ横丁なるものがあり、マッコリを飲めるお店が軒を連ねています。ここではビッグサイズのやかんに入ったマッコリが出されるのがお決まりで、おかわりするたびに酒の肴としての料理ががらりと変わりることでも有名。その料理の多様なこと! 値段もおてごろながら、どんどん出される料理のバリエーションには感嘆です。マッコリを楽しみ人々の賑やかな空気の中、やかんからとぷとぷ注いで飲む楽しさ。マッコリを極めたい方は、そんな全州ならではの面白いマッコリ文化をぜひ体験してみてください。
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