おもてなしに効果アリ! 器量よしの小さなうつわ
自宅にゲストを招いて手料理をふるまう、というとき。少し改まった新年の食事会でも、ギャザリング(持ち寄り)するようなカジュアルな宴会でも、「素敵」って思ってもらえるおもてなしをしたいですよね。インテリアも大切ですが、食が関わるなら、食卓を効果的に演出してみませんか。ほんのすこしの工夫で、おもてなしの印象がぐっと良くなります。持っていて損はない、オススメのうつわ3つとその使い方をご紹介しましょう。青郊窯
縁起ちょこコレクション 吉祥
石川県の青郊窯が作る、九谷焼のお猪口。展示会で見て、すぐに購入を決めた自腹アイテムです。その展示会では、お猪口の中に綿を詰めて針山にしていました。立ち姿が美しいので、いろいろな使い方が工夫できそうです
青郊窯は、伝統的な九谷焼の特徴である九谷五色(赤・黄・緑・紫・紺青)を、鉛を使わずに再現する技術を持つ九谷焼製造メーカ-です。オススメなのは、お手頃価格でありながらもクオリティの高い九谷焼を楽しめる、吉祥シリーズのお猪口(ちょこ)。
お猪口といえばお酒をいただくためものですが、料理の盛り付けにも使えます。ゲストを迎えての宴席の場合、前菜をあらかじめ用意しておくとスムーズに料理が出せるのですが、そうすると冷たい料理に偏ってしまいます。お皿の端に温かいスープを注いだお猪口を乗せて、温かいものからどうぞ、とお出ししてみては?
瓔珞文(ようらくもん)のお猪口をおもてなしの料理に添えて。瓔珞文は、インドの貴族達が身にしていた装飾品をモチーフとした、華やかで高貴な文様吉祥文様です。ひとくちでいただけるスープのうつわにちょうどいいサイズ。サラダのドレッシングなどを入れても良さそうですね
吉祥シリーズのお猪口は、絵柄が20種類。洋食に合わせても違和感のないデザインもありますし、手持ちの食器との相性、得意料理が映える組み合わせを考えながら選んでみてはいかがでしょうか。
<デパート等の他、楽天市場などのオンラインショップでも購入可能です>
●【九谷焼】縁起ちょこコレクション 吉祥/青郊窯
とらや
豆皿 御菓子之畫圖写(おかしのえずうつし)<元禄>
実は、デザインとのかかわりが深い和菓子。繊細で美しい生菓子は、日本の四季それぞれの情景を表現しています。和菓子職人は、古くから、目の前の美しい光景をどうやってお菓子で表現しようかと切磋琢磨してきました。
さて、和菓子の老舗と言えば、そう、とらや。とらやは和菓子だけでなく、こんなに愛らしい豆皿も作っています。とらやで1695年に作られた絵図帳「御菓子之畫圖」に描かれているお菓子をかたどった豆皿。今から300年も前に考えられたモダンなデザインを、食卓で活躍させてみましょう。
豆皿単体で使うのもいいけど、お皿の上に乗っけて使うほうが、初心者でも上手に盛り付けられます。前のページでご紹介した青郊窯と組み合わせるのもオススメです。また、お食事だけではなく、お茶やコーヒーのお供に、お菓子を乗せてお出ししても素敵ですよ。
<とらやのオンラインショップで購入可能です>
●豆皿 御菓子之畫圖写(おかしのえずうつし)<元禄>
※東京ミッドタウンのとらやでも購入できます
miyama.
mizu-hiki あわじ結び
贈りものに思いを添えるために用いられてきた紅白の水引をモチーフとしています。鮮やかな赤のお皿はおめでたい席を華やかにしてくれますし、柔らかな印象の白はどんな料理でも映え、使いやすいです。桐箱に入っているのも特別感がありますね
岐阜県のうつわメーカー、深山(みやま)といえば、isola パレットやコワケなど、使いやすく美しい食器を数多く作っている、人気のつくり手さんです。年始のおめでたい席には紅白のmizu-hikiシリーズがオススメ。
あわじ結びのセットと、結びきりのセット、ふたつの違いは「結び目」を表現した箸置きのかたち。関東と関西では水引を使うシチュエーションが異なることがあり、それに合わせて2タイプが用意されているそうです。紅白で使えばハレの雰囲気が高まりますが、うつわそのものはシンプルなので、普段使いもできます。
<スタイルストアで購入可能です>
●miyama./mizu-hiki あわじ結び
●miyama./mizu-hiki 結び切り
いずれのうつわも、上品に盛り付けるには欲張りすぎないこと。そもそも年末年始は数多くのご馳走が並ぶので、あらかじめサーブするお料理は少しだけ。かしこまった席でないなら、あとは大皿やお重から自由に取れるスタイルのほうが、各人が量を調整できるのでオススメです。