2014年の冬のボーナスは……
今年夏の支給額は民間企業の平均で前年比3.1%増と大幅アップでした。民間のシンクタンクの予想では、今年の冬のボーナスも2年連続の増加が予想されています。特に、公務員は、東日本大震災での2012年度、2013年度と2年間にわたって実施されていた減額措置が今年度から終了するため、11%も増加することが見込まれています。このボーナスの使い道として、藤本がオススメなのは株式投資です。東京株式市場も、日経平均株価が年初来高値圏にあるなど堅調です。少額投資非課税制度(NISA)の投資枠が翌年に繰り越せません。今回は、「相場の福の神」こと藤本が、10万円で買えるボーナスでオススメの3銘柄をご紹介します。ピーシーデポコーポレーション<7618>(東証ジャスダック)
ピーシーデポコーポレーション<7618>は、神奈川県が地盤のパソコン専門店です。単なるパソコン販売では、価格競争も厳しく儲かりません。また、ネット通販との競争も激化しています。そこで、ピーシーデポコーポレーションの取った戦略は、月額課金を軸にした会員サービスの拡充です。売り切りの「フロー」ではなく、「ストック」を重視しています。特に高齢者などパソコン・スマホ・タブレットなどにあまり詳しくない層をターゲットにして、ネット接続からメール設定、故障時の対応、ウィルス対策、基本操作の店頭説明などを、月額課金で提供しています。この施策によって、サービスの売上高比率は、39%に達しています。また、売上高総利益率も39.3%と非常に高い状況です。
電子書籍もタブレットとセットで販売しています。例えば、主婦向けには「レタスクラブ」や「ESSE」を月額千円で、ビジネスマン向けには、「日経ビジネス」や「週刊東洋経済」を月額2千円でiPad Air 16GB wifiをセットして3年間契約で、端末の利用料金を含めての定期購読プランです。実際に雑誌を買い続けるより安い値段で、iPad Airがセットになって読めるのです。人気雑誌を厳選して、約50誌の定期購読販売を行っています。
12月末に1:1.5の株式分割を行い、実質的な増配も発表しています。デジタルデバイド対応銘柄として、中・長期的な株価上昇が期待出来そうです。
■株式データ
株価 939円
単元株数 100株
予想PER(連)12.4倍
実績PBR(連) 1.69倍
予想配当利回り 1.33%
時価総額 約243億円
エムティーアイ<9438>(東証ジャスダック)
エムティーアイ<9438>は、音楽配信サイト『music.jp』、女性のための健康情報サイト『ルナルナ』など800万人以上のスマホ有料会員を保有しています。全国の携帯電話ショップ約13,000件のうち、約10000件と契約して、有料コンテンツの販売を委託しています。スマホコンテンツは無料が主流ですが、対面での応対により、安定的に有料コンテンツを販売するプラットフォームを所有しているのが同社の最大の強みです。自社のコンテンツだけでなく、他社のコンテンツ(フジテレビオンデマンドやTSUTAYA TVアプリ)なども販売しています。他社アプリの販売は利益率が高く、大きな収益源となっています。
今後の成長期待は、国策である少子高齢化の解決策の提供です。『ルナルナ』は,妊娠・避妊を望む二つの相反した希望を持つ女性に大人気のサイトです。現在、日本で生まれる赤ちゃんの数は、1年間に100万人程度ですが、数万人の赤ちゃんのお母さんが『ルナルナ』の利用者だそうです。妊活への新たな取り組みとして、『ルナルナ』が保有するビックデータを生かして独自の排卵日予測ロジックで特許を出願しています。長年定説とされたオギノ式とは異なり、各ユーザーの過去の登録データを利用したより精度の高い最も妊娠確率が高い日をお知らせできるようになります。11月27日このロジックを使ったサービスの開始を発表しています。
少子高齢化の日本を救う銘柄として、エムティーアイの中・長期投資が面白そうです。
■株式データ
株価 886円
単元株数 100株
予想PER(連)14.8倍
実績PBR(連) 2.55倍
予想配当利回り 2.03%
時価総額 約237億円
日本和装ホールディングス<2499>(東証ジャスダック)
日本和装ホールディングス<2499>のメインビジネスは、着物、帯などの販売仲介です。TV、ネット、チラシなどの広告で無料着物着付け教室の受講者を募集、毎年2万名もの受講者を獲得しています。着物の着付けが出来るようになって、着物が欲しくなる受講生に、着物や帯などの販売業者を紹介、受講生が購入した金額に応じて入る手数料が、主な収入源です。
受講者は、40代から50代の富裕層の女性が多く、修了生は22万人以上もいます。様々な着物コンテストなどを開催、着物を着る機会を増加させて、修了生に新たな着物を買うきっかけを多く作っています。
小売ではなく、サービス業です。和服ファンを増やし、和服が売れる仕組みと仕掛けを考える「企画会社」なのです。
「和食」がユネスコ無形文化遺産に登録され、2020年には東京五輪が開催される今こそ、「和服」のファンを拡大する日本和装ホールディングスを中・長期投資でじっくり仕込むチャンスになりそうです。
■株式データ
株価 291円
単元株数 100株
予想PER(連)---
実績PBR(連) 0.93倍
予想配当利回り 1.71%
時価総額 約26億円
*株式データは、2014年12月4日終値データ
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