韓国ドラマのわかりやすいあるある演出
韓国ドラマのわかりやすい“演出あるある”
日本のドラマは、視聴者の想像をかきたてる描写が多いですが、韓国ドラマは単純明快にわかりやすい演出が、ある意味では魅力ともなっています。
男も泣く! 情熱的な男性主人公
日本で韓国ドラマがブームになった理由のひとつに、感情表現の豊かさがあります。韓国ドラマに登場する男性主人公は、とても情熱的で、愛する女性にあまーい言葉をささやくのはもちろん、愛のために涙することもあたりまえ。失恋したときには、倒れるまでお酒をあびて号泣します。さらには、それでもあきらめきれず、ヒロインの家の周りをうろつくストーカーまがいの行動も!実際にそんな男性がいたら、ちょっと怖いかもしれませんが、ドラマではそれだけヒロインを愛していることが一目瞭然で、胸キュン。特に、恥ずかしがり屋で感情を表に出さない日本の男性たちに慣れている女性たちは、夫や恋人の代わりに甘い言葉をささやいてくれる韓国ドラマの主人公に夢中になってしまうのです。
また、韓国ドラマで定番なのが、恋に悩む男性が頭を冷やすためにシャワーをするシーンや、プールでがむしゃらに泳ぐシーンの挿入。愛の苦悩を表現する演出であると同時に、露出シーンを入れると視聴者からの反響が大きいことが理由だとか。俳優側も露出シーンに備えて、日々、身体を鍛えているそうで、韓国俳優がみな体格がいいのもうなずけますね。もちろん、お姫様だっこのシーンも日本のドラマに比べて多いです。
ちなみに私が選ぶ名シーンは「天国の階段」の第7話で見せたクォン・サンウのシャワーシーン。鍛えられた腹筋の割れ具合にご注目あれ。
交通ルール違反も愛の前ではなんのその
恋に発展する過程にある男女が車で移動中、口論に。車を降りると言いだしたヒロインを、男性主人公が一度はおきざりにして走り去るも、途中で後悔し、車をおもいきりUターンさせる場面も恋愛ドラマでは定番中の定番。後悔の気持ちをUターンすることによって表現した演出ですが、実際にソウル市内はUターン禁止のところが多く、渋滞も激しいので、急にUターンをしたら事故が起きるのは必至。さらに、交通関係では以下のような定番も……
1.悩みを抱えたヒロインが無意識に赤信号で道路に飛び出し、それを男性主人公が助けたことがきっかけで愛が芽生える=運命の出会いの演出。
2.御曹司がむしゃくしゃした気分を晴らすためにスポーツカーで車を飛ばし、一般の車とカーチェイスをする=御曹司の傲慢ぶりを表現。
3.紆余曲折あった男女が、横断歩道の真ん中で再会したり、キスをする=ドラマチックな愛の演出。
もし、こんなことが実際にひんぱんにあったら、怖くて車の運転ができないなと思うのですが、韓国の視聴者は、ただの演出としてとらえている模様。もちろん、こういった見せ場のシーンに警察が登場することもありません。
ちなみに、私が選ぶ、愛のためのベスト交通違反シーンは「美男<イケメン>ですね」の第6話で、チャン・グンソクがヒロインを迎えに行くために車を強引にUターンさせるシーンです。
気が強い女たち
一般的に日本人よりも気が強いとされる韓国女性。ドラマの中でも、やはりとめちゃくちゃ気が強く、ライバルの女性ふたりがビンタをし合ったり、髪の毛のつかみあって取っ組み合いをするシーンは定番です。また、韓国ドラマに多い、貧しきヒロインと御曹司のラブストーリーにおいては、以下のような定番シーンが……
1.御曹司の母親がヒロインに多額の手切れ金を渡すが、ヒロインはきっぱりと拒絶したうえで別れを約束する=ヒロインのプライドの高さと欲のなさを表現。
2.ヒロインに嫉妬したライバルの悪女が、ヒロインを喫茶店に呼び出し、テーブルに置かれたコップの水を顔に勢いよくかける=悪女が視聴者に憎まれるようにしむける演出。
3.嫉妬に狂った悪女がヒロインにビンタをしようとした瞬間、その手を男性主人公がつかんで制止し、ヒロインを守る=かよわきヒロインと、彼女を守るナイトの演出。
古臭い演出ではありますが、何度見ても感情移入し、キュンとしてしまうから不思議。今や日本のドラマにはなくなってしまったコテコテの演出だからこそ、ストレートに心に響くのかもしれません。
最近のドラマで胸キュンだったのは「相続者たち」の第10話。人気急上昇中の新鋭スターキム・ウビンがビンタされそうになったヒロインをかばって、相手の手首をつかむシーンは必見です。
このように、とっても多い、韓国ドラマ演出あるある。ぜひ、みなさんもが探してみてください。
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