勝手な思い込みが招く悲劇とは
彼が好きなのはそのままのあなた。「愛されたい=嫌われたくない」といい子のフリをしているあなたではないはず。不安や不満はちゃんと伝えて。
しかし、ひとたび相手の愛情に不安を抱いてしまうと、だんだんふたりの気持ちにズレが生じてしまいます。
恋愛初期のときめきは、いつまでも続くものではありません。むしろいつまでもボルテージ高めのままだったら、疲れてしまうでしょう。
「どうして(以前より)メールをくれないの?」
「前はもっと会話が弾んだのに……」
「私に興味なくなってしまったのかな」
一見、あなたへの愛情が薄くなったかのように錯覚する「交際○ヵ月目」(時期は個人差あり)に起こりがちなボルテージの低下は、高熱から平熱に下がったようなもの。ふたりの関係が落ち着いたサインでもあります。
さらに交際期間が長くなれば、転職や家族の事情、病気や怪我など恋人の生活環境に変化が起こることもあります。そうなれば、一時的に「これまでとは違った状態」になるのも当然のこと。
しかし、何も変わっていない側にとっては、相手側の環境の変化に巻き込まれない限りは部外者です。たとえ状況を知らされていようと、ふたりのつき合いに及ぶ影響について、すぐには理解を示すことができません。
頭では「しょうがない」と納得していても、心がついていけないから不安が起こってしまうのです。
環境が変化すれば心に余裕がなくなります。連絡する回数が減ったりデートしても上の空になっていることすら、本人は無自覚なことも。
そこで不満を溜めないうちに相手に文句を言える関係ならば、きっとあなたの中で不安が増幅することもないのでしょう。
こんなとき、率直な会話をするのが苦手な人は、相手とのコミュニケーションを図ることなく「つき合い方の変化=愛情の変化」と決めつけてしまいがち。
「私がもっといい子にならなければ(元のように)愛されない」と思い込んだら最後、無用な気遣いや必要以上の我慢を自分に課してしまい、あなたの愛情はどんどん空回りしていきます。
「~しなければ」という思い込みは、自分を縛りつけるだけの罠。
悲しいかな、それは決して相手のためにはなりません。
理由は単純。
あなたが恋人に向けているはずの愛情は、ただのひとりよがりになっているから。
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