くる病とは

骨端線が閉じていない小児期にみられる骨石灰化障害を「くる病」と呼びます。くる病には3つの病態があり、下記に分類を示しています。

同じ病態が骨端線が閉じている成人に発生すると、くる病でなく「骨軟化症」という病名となります。
骨

全身の骨に変形が生じます。


くる病の分類

■ビタミンD反応性くる病
ビタミンDの補充で反応するくる病。

原因として食事のビタミンD不足、日光暴露の不足、ビタミンD吸収障害があります。母乳中のビタミンD不足、食事アレルギー、アトピー性皮膚炎等に対する厳格な食事療法、日光浴の不足など様々な原因により、現在くる病は増加してます。
低カルシウム血症、ALP高値、副甲状腺ホルモン高値が特徴です。

■ビタミンD不応性くる病
ビタミンD受容体の異常が原因のくる病。

■低リン血症性くる病
腎臓でのリンの再吸収が阻害されて低リン血症となり、骨の石灰化が阻害される病態。血清カルシウム値正常、低リン血症が特徴です。

くる病の頻度・性差・年齢

骨軟化症を含めればすべての年齢に発生します。くる病単独では乳幼児に多い疾患です。低開発国に多い病気で、日本ではあまりみられませんでしたが、最近は増加がみられます。

くる病の症状

■「頭蓋癆」といって、頭の骨が弱くなります。
頭

頭の骨が弱くなります。


■脊椎の骨が変形すると、脊柱が曲がって「側彎」、「前彎」、「後彎」といった状態になります。

■「肋骨念珠」といって、肋骨と肋軟骨の境が大きくなります。
肋骨

肋骨と肋軟骨の境が大きくなります。


■手の骨でも関節の骨が大きくなります。「骨端開大」と呼ばれます。
骨

関節で骨が太くなります。


■下肢の骨が変形して「O脚」となります。
O脚

O脚となります。



くる病の診断

■画像診断
X線、CT、MRIなどで骨構造を調べます。全身の骨が対象となります。

■採血
カルシウム、リン、ALPの値を調べます。

くる病の治療法

基本は薬物療法です。

■ビタミンD反応性くる病 

  • アルファカルシドロール
    1g87円で1日1回服用。副作用はGOT上昇、GPT上昇、Al-P上昇、肝機能障害、黄疸、血清カルシウム上昇、急性腎不全、食欲不振、悪心、嘔気、下痢、便秘、胃痛、AST上昇、GOT上昇、ALT上昇、GPT上昇、BUN上昇、クレアチニン上昇、腎機能低下、皮膚そう痒感、結膜充血、嘔吐、腹部膨満感、胃部不快感、消化不良、口内違和感、口渇、頭痛、頭重、不眠、いらいら感、脱力感、倦怠感、眩暈、しびれ感、眠気、記憶力減退、記銘力減退、耳鳴り、老人性難聴、背部痛、肩こり、下肢つっぱり感、胸痛、血圧上昇、動悸、LDH上昇、γ-GTP上昇、腎結石、発疹、皮膚熱感、関節周囲の石灰化、化骨形成、嗄声、浮腫、高カルシウム血症、胎仔化骨遅延などです。後発薬はありません。

■ビタミンD不応性くる病
大量のビタミンD投与を行います。

■低リン血症性くる病
アルファカルシドロールの投与に加えて、リン酸水素カルシウムを投与します。
  • リン酸水素カルシウム
    1g13.9円で1日1回服用。副作用は 高カルシウム血症、結石症、尿中カルシウム高値です。後発薬は1g6.2円です。

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