那覇から一番近いパワースポット、波の上宮
那覇から歩いて行けるパワースポットといえば、那覇港にある波の上宮。波の上ビーチにある神社といえば、ああと頷く人もいるかと思います。海の上に浮かぶように建つ琉球八社の筆頭で、地元の人からは「なんみんさん」の名で親しまれています。ニライカナイ信仰(海の向う彼方に桃源郷のような地があると信ずる信仰)の宮で、近年は特に縁結びの神様としても人気です。浜比嘉島、シルミチューの霊場
沖縄、東海岸。海中道路に浮かぶ浜比嘉島は沖縄開闢伝説が残る島として知られています。小さな島にはいくつもの霊場があり、いうなら島全体が非常に神聖な場所。沖縄には神様の島と呼ばれる島がいくつかありますが、浜比嘉島もそんな神様の島のひとつです。シルミチューの霊場は、沖縄開闢の神であるアマミキヨとシネリキヨが暮らしたといわれる洞窟。洞窟内には子宝の授かる霊石として崇拝されている蔭石があり、子宝祈願に島外から訪れる人も多い場所です。
古から未来永劫をつなぐ神様の島、久高島
沖縄本島の南部。南城市の沖5kmほどに浮かぶ周囲8kmの小さな島、久高島は、沖縄の人々にとって特別な島。琉球開闢の祖アマミキヨが天から舞い降り国づくりをはじめたと伝わる聖地で、古の時代から神様の島として大切に崇められている島です。聖地の名にふさわしく、島の人々の暮らしもまた神様の営みに密着したもの。12年に一度行われる奇祭イザイホーの島としても知られています(※久高島で生まれ育った30歳以上の既婚女性が神女となるための儀式の祭で、神女となる女性の不足から1978年を最後に行われていません)。
島内を歩けばあちらこちらに聖域が点在し、中には村人以外の立入りを禁止している場所もあるのでご注意ください。また、琉球の神が降り立ったと伝わるカベールや、ニライカナイからの神が来島の際船を停めるとされるイシキ浜など、聖域のため遊泳が禁止されているビーチもあるので、こちらもうっかり泳いでしまわないよう注意が必要です。
そういったビーチでは、石ころひとつ持ち帰ってはいけなといわれています。泳ぐの禁止、石を持ち帰るのも禁止と聞くと、なんで?と興味本位で抗いたくなる人もいるようですが、聖域や禁止という言葉だけに捉えられずに、久高島全体を眺めてみることができれば、ああと納得するはず。エネルギーやパワーは目に見えないものですが、古代より神様の島と崇められてきた場所には、やはり何か他とは異なる自然の力が宿っているように感じられます。
島や島の自然、そしてそこで生活する人々に敬意の気持ちを持って、“お邪魔させていただきます”という気持ちで島を訪ねれば、ガイド本でパワースポットと記されている場所以外にも、気が通じる何かを見つけることができるはず。ちなみにガイドは、久高島の美しい海を眺めるのが好きです。ここから神様たちがやって来たのかと思いながら、海原を眺めていると、なぜか浄化されたような気持ちになります。