ガリシアパンとパイ包み焼き、活け〆真蛸は絶対はずせない
何はともあれ、まずご紹介したいのがガリシアパン。毎朝石窯で1時間ほどかけて焼き上げるパンは、直径約20cmの大きさで、指先でたたくとコツコツいうほどしっかりハード系。ガリッとかじると口いっぱいに香ばしい芳醇な香りが広がり、クラムはもっちりしっとり。素朴な味わいで、本来なら「お料理と一緒に食べて美味しいパン」なのですが。お料理が来る前に、バターもジャムも何もつけずに、食べだしたらもう手が止まりません。なんとこのガリシアパン、1g=2.4円で店頭販売もしてます。まるごと1個4~6人分で1,300~1,500円。ただし、人気ですぐに売り切れてしまうそうなので、前日までに電話予約することをお奨めします。
石窯で焼き上げるお料理で見逃せないのが、ガリシア地方の代表的な郷土料理「エンパナーダ」。パリッパリの生地の中には、身をほぐした魚とじっくり甘みを引き出された野菜がたっぷり。
ガリシアの伝統的な調理法で作る「真鯖の葡萄葉包み直火焼き」1,350円、300gの塊を熾き火で丁寧に焼き上げる「仔羊骨付きロース熾き火焼き」2,250円なども見逃せません。
ガリシアと言えば「タコのガリシア風」がポピュラーですが、シェフのスペシャリテは鉄板焼き。見た目はちょっと辛そうですが、この鮮やかな赤はパプリカの色。タコの表面は香ばしく焼かれ、ぷるんっとしたゼラチン質が驚きの食感。私は初めてこれをいただいた時、噛んだ瞬間、あまりの柔らかさに「何これっ!?」と叫んでしまいました。
パンとお料理、もう1つの大切なもの「ワイン」。グラスワインはカバ・白・赤600~820円、ボトルは3000円代~5000円代を中心に、カバ5種・ロゼ2種・白約15種・赤約30種。シェリーやオルホも充実しています。
メニューはドリンクと料理独立した物ではなく、冷前菜のページには軽めのワインリスト、温前菜、メイン、チーズ&デザートと、それぞれの料理に合わせたドリンクが分けて記載されている、ちょっとおもしろい構成。自分で選びたいシーンでも、スマートにチョイスできます。
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