ステーキ・鉄板焼き/東京のステーキ・鉄板焼きおすすめ店

「哥利歐」出身・炉窯ステーキの新店「vitis」

「哥利歐」出身の 結城氏がオーナーシェフを務める炉窯炭火焼のステーキ店。既存店は超・高級店ばかりでこれまで敷居が高く、手のとどかなかった炉窯スタイルのステーキですが、背伸びをすれば手がとどく価格帯での提供を実現しています。

小口 綾子

執筆者:小口 綾子

焼肉ガイド

炉窯炭火焼・注目の新店「vitis」が中目黒に誕生

今年8月、中目黒にオープンした「vitis」。「あら皮」の流れを汲んだ「哥利歐 」で7年半修行した結城氏がオーナーシェフを務める同店は、修行先と同じく炉窯スタイルのステーキを提供しています。

炉窯炭火焼ステーキといえば先駆者である「あら皮」を筆頭に、「 哥利歐 」、「ドンナチュール」、「トロワフレーシュ」、「IDEA銀座」と、その稀少性からか残念ながらどこも庶民にはとても手がとどかないような価格帯のお店で、そのため広く一般には知られることのない調理法の一つとなっています。そんな中、今回ご紹介する「vitis」では、従来のお店に比べ、背伸びをすれば手がとどくような価格帯での提供を実現しています。

炉窯炭火で焼き上げたステーキ400g

炉窯炭火で焼き上げたステーキ400g



黒毛和牛のステーキによく適した手法の炉窯焼き

炉窯スタイルのステーキは、煉瓦で作られた特殊構造の暖炉の中で炭を熱源とし、何度も肉を反しながら密閉された炉窯の中で肉を焼き上げます。 時間としてはおよそ15~20分ですが、この間焼き手はつきっきりとなります。

この炉窯で焼き上げた肉は、表面こんがりと、しかしながら炭化しているわけではなく絶妙な焼き上げで、焼いている最中の肉の表面をみると、それは肉そのものがもつ脂で表面が揚焼きになっているかのようです。そして、肉の中心部まで高温で熱が通っているので、余計な脂はかなり落ちているのでしょう。厚切りの黒毛和牛サーロインでも通常想像するような脂の重さを不思議と感じさせないのが特徴で、表面のこんがりとした食感と塩分とがバランスよく、とても美味しいステーキに仕上がります。黒毛和牛のように脂の刺しが多い肉をステーキで食べる場合、肉の脂に高温で熱を加えることの重要性を改めて実感します。

豊後牛・牝牛サーロインステーキ(200g)

豊後牛・牝牛サーロインステーキ(200g)


お料理は15000円の1コースのみ。この日いただいた内容は”幻のスモークサーモン”、”秋色の3種のムース”、”ムール貝とバイ貝のサラダ仕立て”、そして”豊後牛・牝牛サーロインステーキ(一人前200g)”、”文旦とココナッツジェラート”のデザート、カフェとなっています。

幻のスモークサーモン

幻のスモークサーモン

秋色の3種のムース

秋色の3種のムース

ムール貝とバイ貝のサラダ仕立て

ムール貝とバイ貝のサラダ仕立て


肉はその時の良いものを、サーロインだけでなく、ヒレや短角牛を扱うこともあるそうです。

この炉窯を作るには、設計を自身で行う必要があるため、構造を理解している必要があります。そのため、炉窯取扱店での修行経験や、或は深い知識なくして始められる事ではないので、ある意味炉窯スタイルの店というのは、現段階においては一定水準以上のクオリティが保証された店と言えるのかもしれません。

同店のステーキが、黒毛和牛の知られざる価値を、多くの消費者に伝える架け橋となることを期待しています。

■vitis
・住所:東京都目黒区上目黒3-1-13 Barbizon49 B1F
・TEL:03-5708-5015
・営業時間:
月~土:17:00~23:00(L.O. 22:00)
・定休日:日曜日・祝日
・地図:Yahoo!地図情報


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