時代の流れと共に去りゆくヘラクレスの顔
数年前は、ダヴィンチ株はもちろん多くの新興市場株がもてはやされていました。
日本の株式市場が底を打って転換し始めた2003年頃はITブームなどもあって、新興市場には多くの成長株が上場していました。ITのみならず不動産流動化銘柄も投資家の人気を集めていて、その一つがダヴィンチでした。
そのダヴィンチ・ホールディングス(4314:以下ダヴィンチ)が6月1日、ヘラクレス市場から上場廃止になることを大阪証券取引所が発表しました。
バブル崩壊以降、日本経済が回復へと舵をきり始めた数年前、株式市場は新興市場株の値上がりに沸きました。買えば儲かる、そういうムードでした。ヘラクレス市場の顔とも言える銘柄が上場廃止の憂き目を見るとは。時代の流れなんでしょうね。
株価の動向で上場廃止となったダヴィンチ
ヘラクレス市場では、上場会社が債務超過の状態となった場合、原則1年以内に債務超過の状態でなくならなかった場合、または月間平均株価が1万円未満(1単位)となった場合に上場廃止とされています。ダヴィンチの上場廃止は、後者の月間平均株価が1万円未満に該当したために決定となりました。債務超過が明らかになって以降は上場廃止の雰囲気が漂い始め、ダヴィンチの出来高は増加。ストップ高とストップ安を繰り返すなど、まさにマネーゲームの状況となりました。
※参照 大阪証券取引所:ニュース
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