転入学、編入学

高校入学後の進路変更は転入学と編入学の道があります

期待をもって高校に入学したものの、思い描いていた高校生活とは異なる場合があります。悩んだ末に高校をかわろうとした場合の手段、それが転入学と編入学という入学形態です。

高校をかわりたい理由は……

本題に入る前に高校をかわりたいという理由についてお話します。

高校をかわりたいという理由には、さまざまなものがあります。内閣府が2010年度に行った高校中退生約1,200人対象の意識調査では、中退理由に当てはまるものとして「欠席や欠時がたまって進級できそうもなかった」54.9%、「校則など校風があわなかった」52.0%、「勉強がわからなかった」48.6%、「人間関係がうまくいかなかった」46.3%、などが高い回答率となっています。私が開設している『通信制高校相談ルーム』に相談に来てくれる保護者や生徒が抱えている問題もほぼこれに類似したものです。

また、進級ができそうもないという状態になっている場合は、それ以前に校風が合わない、勉強がわからない、人間関係がうまくいかないという高校生活での悩みを抱えている場合が多く見られます。

「どうしたらいいだろう?」

保護者も本人も、その状態は初体験ですからすぐに解決策は思い浮かばないものです。こんな場合、保護者にとっては担任の先生に相談するのは少し気が引けますが、信頼関係のある担任の先生の場合は親身に相談に乗ってくれることが多いですから、思い切って相談するとよい結果が得られると思います。校内なら保健室の先生やスクールカウンセラーへの相談もおすすめです。

転入学とは、編入学とは

学習成果

通信制高校なら前の学校の学習成果を引き継げる

ただ、そうやって相談しても、その高校に通い続ける限り解決の糸口が見つからないこともあります。そんなときは高校をかわる。というのも1つです。

高校をかわるための入学形態は、転入学と編入学です。転入学とは、高校に在籍したまま別の高校にかわることです。

 
転入学は、馴染みのある言葉でいえば転校ですね。

編入学は、高校をやめてしまった人が高校に入り直すことです。高校1年生の途中で高校をやめてしまった場合は、中3生と同じ試験を受けて入学するので、再入学と言われます。

入学できる時期は、全日制高校と通信制高校の場合では異なります。

全日制高校の場合は、転入学は学期末、編入学は年度末などの学校生活の切れ目のときに行われます。それぞれ定員枠を超えない範囲で行う学校が多いため、募集人数は10名から20名程度となっています。また、試験は、国・数・英3科目に面接を加えて実施する学校が多いです。

これに対して通信制高校の場合は、転入学の受け入れ時期は随時行われ、編入学は2期制では10月と4月に行われます。随時というのは、毎月というように思ってもらえばいいと思います。

ただし、高校3年生の前半までは随時ですが、高校3年生後半になると学校によって規則が異なってきます。多い例では、転入学後の学校で在籍期間が「3か月以上必要」とか、修得単位数が「10単位以上必要」とかの決まりがありますから、これから年末に向けて高3生の転入学は注意してください。

試験は、作文と面接によって選抜する学校が多く、英・数・国などの学科試験を行う例もあります。

次のページでは、転入学、編入学の受け皿となっている通信制高校での学習内容や単位についてと、転入学、編入学で高校をかわるステップを説明します。