マザコン男性のほうが社会的地位も収入も高くなる?

稼ぐビジネスマンほど人間関係を大事にする

稼ぐビジネスマンほど人間関係を大事にする

成功できる人の脳に詳しい、医師の吉田たかよしさんに、お金持ちになれる脳についてインタビューします!今回は最終回として、お金持ち脳の人の人付き合いの特徴についておうかがいしてみました。(第4回目のインタビューから続きます)

マザコン男性のほうがお金を稼ぐと聞いたら、皆さんはどう思われますか? 米ハーバード大学の調査で、大学生だった268人を75年間追跡調査したところ、人生で最も給与が高くなる55歳~60歳では、マザコン男性はそうでない男性より平均8万7000ドル(約870万円)も年収が高いことが判明しました。

意外な結果だと思われるでしょうか? マザコン嫌いの女性にとっては承服しがたい結果かもしれません。

ただし、それには訳があります。親から愛情を注がれ、親との愛着が深い人は、子どものころから親の期待に応えようと頑張ることが習慣になっています。とくに母親から褒められ承認されることに喜びを感じ、そのために努力する。

そういう人は大人になってからも社会の中で周囲の期待に応えようと頑張ったり、認めてもらおうと努力する。その結果仕事でも成果を上げて出世しお金を稼ぐようになるというのです。

ただし同じマザコンでも、母親のいいなりで、完全にコントロールの下にある男性はダメ。そういう人物は母親の強い支配欲の中で、過剰な愛情を一方的に押し付けられて自立の機会を失ったか、あるいは逆に本物の愛情を感じることができず、大人になっても母親の愛情を求め続けているかのどちらかが多いようです。

そうではなく、自立をした上で、母親から貰った愛情に感謝し応えたい。そういう思いの強い男性が、お金を稼ぎ成功する人なのです。よく成功した経営者にいますよね? 子どもの頃苦労して育ててくれた母親に楽をさせたいと、一生懸命に頑張って仕事をした人。いい意味でのマザコン男性はいい仕事をして出世し、お金を稼ぐパワーを持っている人だと言えます。

要は「自分の周りの人間関係をどれだけ大切にできるか」なのです。 母親だけでなく、父親でも兄弟でも、あるいは伴侶や友人でもいい。自分と深い関係を持った人との絆を大切にする人、誰かのために何かをしたいと思う人は、それを感じない人より、ずっと頑張り努力することができる。

意外に人は自分のためだけにできることは限られているのですね。愛する人や大切に思う人のためだからこそ、ふだん以上の力が出る。自分の周りにそんな人がたくさんいる、いい人間関係を多く持っている人はそれだけで仕事で成功しお金持ちになる可能性がある人とも言えます。

これは脳科学的にも言えることです。人との関わりを大切にすることで、複雑な人間関係の中で生きることになります。当然関係を閉ざした人よりも刺激が多くなり、脳がより活性化する。それによってお金を稼ぐ脳も強くなる。

皆さんも多くの人とできるだけ良い関係を築き、それを大切にしてください。

SNSはやればやるほど不安になっていく?

過剰に自分を「良く」見せたくなるのがSNS……。貧乏の一因かもしれません

過剰に自分を「良く」見せたくなるのがSNS……。貧乏脳になる一因かもしれません

ただし、その点で私が懸念するのが昨今のSNSブーム。SNSこそたくさんの人と友達になれる最強ツール?実は落とし穴がたくさんあることが、昨今の研究で判明し始めているのです。その一つに、「SNSはやればやるほど精神的に不安定になる」という研究発表があるんですね。

その一つがSNSをやることでナルシストになるというもの。自分のメッセージが簡単に公になることで、空虚な自尊心や自己顕示欲が満たされる。「いいね」をたくさん押してもらうと、まるで自分が大勢から認められ受け入れられたように感じてしまいます。

自分のメッセージの影響を過剰に評価し、自分が実際以上に大きくなったように感じてしまう。多くの人は付き合いで「いいね」と言っているのかもしれません。また、それが少ないと不安に駆られたり、怒りにまで発展してしまう。

SNSは妬みの感情を肥大化させるという研究結果も発表されています。フェイスブックなどを見てもおいしいものや高級なものを食べたとか、旅行をしたとか、楽しいことばかりが写真入りで次々にアップされます。するとそれに比べて自分は……というように落ち込んだり、妬んだりしてしまうというのです。皆さんも心当たりはありませんか?

もちろんSNSすべてが悪いというわけではありません。やるにしても適度に時間を決めてやること。あまりにそれに没頭してしまうと、精神的に不安定になる可能性がある。

脳の機能を十二分に発揮することでお金を稼ぐようになるためには、ある意味深くて濃密な人間関係が不可欠。ただしそれはあくまでもリアルな人間関係であって、SNSのようなバーチャルな関係とは違う。脳を健全に保つためにも、SNSはほどほどにというのが私の結論です。

★吉田たかよしさんのインタビューは今回で終了します。
第1回目から読みたい方はコチラへ
お金持ちになれる秘訣は「脳の健康」?

教えてくれたのは……
吉田たかよしさん

お金持ち脳に詳しい医師の吉田たかよしさん

お金持ち脳に詳しい医師の吉田たかよしさん

1964年生まれ。灘中学、灘高校を経て東京大学工学部(量子化学専攻)を卒業。東京大学大学院(分子細胞生物学専攻)を修了。東京大学新聞研究所(現・大学院情報学環)を修了。この間に東大経済学部ゼミを修了し、国家公務員I種・経済職試験を上位合格。NHKアナウンサーを経て北里大学医学部へ、医師免許を取得。加藤紘一元自民党幹事長の公設第一秘書として科学技術政策の立案に取り組む。東京理科大学客員教授、神戸大学学術研究員。現在は本郷赤門前クリニック院長として、受験生専門の心療内科クリニックを運営。新宿メンタルクリニック顧問として「受験うつ」に対する磁気刺激治療にも取り組む。著書に『最強の勉強法』(PHP出版)、『仕事脳─成功する人の脳の使い方』(講談社)など多数。受験うつ予防ナビhttp://utu-yobo.com/で脳機能を高める勉強法を公開中

取材・文/本間大樹
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。