本体サイズが選択のポイント?
iPad AirとiPad miniは本体の大きさこそ違うものの、画面の解像度は同じ2048x1536ピクセル。プロセッサの性能に興味がなければ、単純に持ち運びしやすさや画面の見やすさで選ぶことになります。つまり、外出先や電車内で使うことが多い人はiPad mini 3、自宅の部屋でじっくりネットを楽しみたい場合は、iPad Air 2がおすすめ。
ただし現時点では旧モデルもまだ販売されているので、Touch IDやカメラ機能「バーストモード」「スローモーションビデオ」にこだわりがなければ、安くなった旧モデルのほうがお得かもしれません。
古いモデルのオーナーは買い替えのタイミングかも?
ソフトウェア面では「Handoff(ハンドオフ)」というiOS8の新機能が買い替えのキーワードになります。「Handoff」とは“手渡し”という意味で、別のiPhoneからの電話をiPadで受け取ったり、Macで行っていた編集作業の続きをiPadで行ったりすることができる機能ですが、第3世代のiPad以前では最新OSにアップデートしても利用できません。iPadを使っていてこの機能に魅力を感じるならば、このタイミングで買い替えを検討しましょう。参考までに対応モデルの一覧を以下に掲載します。
【Handoff対応モデル】
■iPad/iPhone/iPod touch
- iPad (第4世代)、iPad Air、iPad Air 2
- iPad mini、iPad mini Retina ディスプレイモデル、iPad mini 3
- iPhone 5以降、iPod touch(第5世代)
- Mac Pro (Late 2013)以降
- iMac (Late 2012)以降
- Mac mini (Mid 2012)以降
- MacBook Pro (Mid 2012)以降
- MacBook Air (Mid 2012)以降
機能の充実から、使い方の充実へ
コアなユーザーでなければ、今回のiPadのアップデートは本体カラーの追加とストレージ容量の選択肢が増えただけのように見えます。逆に考えればiPadは変更のしようのない完成されたハードウェアだといえるかもしれませんが、すこし物足りないというのが正直な感想。ただし、ソフトウェア面ではiOS8の「Handoff」という新機能が、iPadシリーズ全体の魅力を引き上げています。iPad単体で商品価値を見るのではなく、iPhoneやMacと同時に使うことでどう便利になるのかを総合的に考えると、自分にベストなモデルが何か分かってくるでしょう。
今回のiPadシリーズのアップデートが、一人で複数台を同時に使うような新しいコンピューターとの付き合い方、これからのiPad、Mac、iPhoneのありかたを示唆しているように感じました。
【参考リンク】
アップル - iPad