名古屋の町中が会場となる文化の祭典「やっとかめ文化祭」
“芸どころ・名古屋”ならではの笑いと文化の祭典「やっとかめ文化祭」が開催! 全国初の狂言のストリートライブをはじめ、伝統芸能の公演、体験講座、まち歩きなど、街を舞台とした多彩なプログラムが2014年10月31日(金)~11月24日(月・祝)のおよそ1ヶ月間にわたってくり広げられます。名古屋は尾張徳川家の下で伝統芸能が育まれ、江戸時代から町人の間でも芸能が親しまれてきました。今でこそ製造業が盛んで“モノづくり”のイメージが強いですが、その土台にあるのは実は芸能を楽しむ豊かな心と自由な発想だったのです。
「やっとかめ文化祭」は今年で2回目。名古屋の街のあちこちで130を超えるプログラムが行われます。
全国初の狂言のストリートライブが商業ビルなどで無料で観られる
一番の目玉であり、最も気軽に観られるのが辻狂言。江戸時代に街角や寺の境内で行われた辻能にならったもので、狂言のストリートライブとしてはこのやっとかめ文化祭が全国初。大須商店街や名古屋パルコ、中日ビル、オアシス21、ナディアパークなど、街中の商業施設や広場などが舞台となるので誰でも自由に観覧できます。狂言はこっけいなしぐさやセリフ回しで笑いを取るシンプルな喜劇。「あむあむあむ」(物を食べる音)「どぶどぶどぶ」(酒を注ぐ音)など擬音が特徴的で、その言い回しひとつで時にくすくす、時にドッと笑いが起こります。30分ほどの演目の後には狂言師による解説やプチ体験もあり。「はっはっはっ!」とみんなで笑ってハッピーになれる催しです。
観覧無料の企画から有料の舞台公演まで
この他にも観覧無料の企画は目白押し。「みちばた芝居『痛快!川上貞奴一座』」は大須商店街やナナちゃん人形の下を会場に行われる路上劇。名古屋ゆかりの日本の女優第1号・川上貞奴の波乱とロマンスに満ちた人生の冒険絵巻。約100年前にパリを熱狂させた貞奴一座が現代によみがえります(11月1日/大須商店街ふれあい広場 2・16日/ナナちゃん人形ストリートイベントスペース、22日/大津通電気ビル 24日/ナディアパーク2階アトリウム いずれも13時~)。他にも筝曲、長唄、甚句、お座敷芸、落語、講談が街中各所を会場にして無料で披露されます。これらを巡れば、1ヶ月の間にもれなく名古屋の伝統芸能に触れられ、楽しく笑うことができるのです。
有料の舞台公演も充実。照明がなかった時代にならってろうそくの灯りの中で演じる「ろうそく能」などの能楽、名古屋の劇団による東海道中膝栗毛の演劇、大衆芸能や日本舞踊などが、名古屋能楽堂や建中寺などを会場にして開催されます。
ユニークな講座が盛りだくさんの「まちなか寺子屋」「歴史まち歩き」
「まちなか寺子屋」は全23講座を開催。寺や文化施設などを“教室”にして、伝統芸能のおけいこ、歴史や文化の講座が開かれます。老舗料亭でのお座敷遊び体験、日本舞踊で学ぶ和のマナー、お座敷歌で恋愛ゲーム(ちょい呑み付き)、和菓子作り体験など、楽しみながら名古屋の文化にふれられる企画が揃っています(受講料500円~)。「歴史まち歩き」は名古屋市内の知られざる伝説の場や名所を歩いて巡ります。舞台は、江戸時代にタイムスリップできる有松、信長が歴史的大逆転勝利をおさめた桶狭間、全国最大規模の駄菓子問屋街が残る新道・明道町などなど。地元のガイドさんの案内で3km程度・2時間前後で歩く全36コースが用意されています(参加費1回500円)。
やっとかめ文化祭、まずは開催初日のオープニングステージに!
さて、プログラムが多くて何から見たらいいのか分からない~と思った人も少なからずいるのでは? そんな人は、まず開催初日のオープニングステージに足を運んでみましょう。「みちばた芝居『痛快!川上貞奴一座』」をはじめ狂言、歌舞伎舞踊など文化祭の目玉をまとめて観られる上、講談風のやっとかめ文化祭紹介も。10月31日(金)18時~、名古屋駅前のミッドランドスクエアB1アトリウムイベントスペースにて観覧無料で開催されます。大人から子供まで楽しみながら名古屋の文化と笑いにふれられるやっとかめ文化祭。130を越すプログラムの中には、誰でもひとつやふたつは興味をそそられるものが見つかるはずです。伝統芸能に関心のある人から名古屋をもっと知りたいという人、とりあえず楽しそうなコトは何でも見てやろうという人まで、プログラムをしっかりチェックして気になる企画に積極的に足を運んでみてください。
□やっとかめ文化祭