利他的に生きたほうがいいの?
自分のことしか考えられない人は、誰とも寄り添えませんが、人のことばかり考えても自分自身がかわいそうです
似ているのが「利他的」「利己的」という考え方。これも、一概に「利他的」だけが大切だとは、私は思えません。
例えば、家族想いの母親が、自分の心身を犠牲にして夫と娘のために必死になって生きて、50代で癌になったとします。そして、娘の花嫁姿を見ないうちに亡くなったとしたら? 極論かもしれませんが、利他的なことが、100%良いことにだけ繋がっているとは限らないはずなのです。
一見「利己的」に見えることが、実は、その人の未来や健康を守っていることもあります。また、「利他的」な行いを積み重ねていると、困ったときに周囲が助けてくれるはずです。それを知っているのだとしたら、それは「利己的」な行いだとも言えるかもしれません。
禅問答のような内容になってきましたが、「利他的と利己的は、どこかで繋がっている」と考えられると思います。ゆえに、私は、自分軸、相手軸と、「思考の軸が、どちらになりやすいタイプか」という話し方をするようにしています。