厚みがあってずしっと重く、棚からよいしょ、と出すときはちょっと力を使いますが、いざ料理を始めたら、やっぱりこれでないと、と毎度頼もしく思ってしまう。多少ずぼらな感じに作っても、中身はなぜかちゃんと美味しくなってくれていたり、焼いて蒸して煮る、のような複合的料理も1つの鍋で作れてしまいます。丈夫でびくともしないから、多少ラフに扱っても大丈夫。一度手に入れたら半永久的に使える質実剛健で万能な鍋ともいえるでしょう。
重さに躊躇してしまう人もいるかもしれませんが、何度か使うとだんだん慣れてきて、逆にこの重さがないと物足りないような。とにかく、ひとつあると心強い、何かと安心な鍋なのです。
ストウブの新作はケーキやパンに活躍
そのストウブより登場した新しい商品のお披露目会がありました。「ケーキ&ブレッドパン」です。新作「ケーキ&ブレッドパン」ブラック ¥23,000(税抜)
素材などはお鍋とほぼ同じなのですが、こちらは長方形の焼き型スタイル。パンやケーキ、テリーヌ、ミートローフなどを焼くのに適したかたちです。サイズは23×11.5×7.5cmで、容量1.6L。一番汎用性の高いサイズかと思います。フタも付いているのがなかなか嬉しい気配り。実際にパンを焼くデモンストレーションも行われましたが、フタをしてオーブンに入れて焼くと、火の通りが均一になり、適度に密閉するせいか湿度のバランスが良いようで、表面パリッと中はふんわり美味しく焼けていました。
「ケーキ&ブレッドパン」グレー このツートンカラーもいい。
しかしなんといっても、このビジュアルがカッコいい。フタの色がブラック、グレーの2色で、取手部分に小さくロゴが入っているだけなのですが、このなんでもないシンプルさが心憎いです。業務仕様も考慮されているのでしょうか。無駄なものは一切加えない、職人的なストイックさを感じます。ストウブは、アニマルフォルムの鍋の取手があったり、野菜をリアルに立体化した鍋があったり、遊び心モリモリなデザインがある一方で、このように道具としての要素だけをストレートに追求したからこその美しいフォルムの商品があるので、やっぱりいいなあと思ってしまいます。
パンやケーキがふっくら、表面パリっと仕上がります。
そしてこの道具、フタがなかなかのミソ。これだけでテーブルウェアとして食卓にサーヴしても十分見栄えが良いのです。フタの部分はプレート的な使い勝手も考慮しているようで、焼き上がった料理をそのままくるっとひっくり返してフタに乗せ、テーブルへ持っていってもスマートです。実はフタだけで調理道具としても使えるので、例えば小さなフライパンに見立てて直火で何かを焼いたりすることも可能。肉や野菜のグリル、目玉焼きなどを、ちょっとだけ作りたいときなどにも重宝しそうです。さらに、フタがあるので収納にも便利。フラットなフォルムなので上に何かを重ねて置いたりできます。
じっくり焼き上げたパンやオーブン料理は、これからの季節にも良さそうです。ぜひ料理の腕をふるってみて下さい。
フタ部分をプレートとして活用できます。
ストウブ(ツヴィリング J.A. ヘンケルス ジャパン)
http://www.staub.jp