スキューバダイビング/スキューバダイビングとは

海以外でもダイビングはできる?

スキューバダイビングのフィールドというと「海」を思い浮かべる人が多いと思いますが、ダイビングが楽しめるのは海だけではありません。湖や川などの淡水域や、ユニークなところでは水族館の水槽内などでもダイビングを楽しむことができます。中でも最近、注目されているのが、「川」でのダイビング。その魅力や注意点を紹介します。

鴫谷 隆

執筆者:鴫谷 隆

海洋環境問題・スキューバダイビングガイド

スキューバダイビングのフィールドというと「海」を思い浮かべる人が多いと思いますが、ダイビングが楽しめるのは海だけではありません。湖や川などの淡水域や、ユニークなところでは水族館の水槽内などでもダイビングを楽しむことができます。

中でも最近、注目されているのが、「川」でのダイビング。海外ではマナティに会えるアメリカ・フロリダの「クリスタルリバー」などが有名ですが、国内でもいくつかの川でリバーダイビングが楽しまれており、岐阜・長良川や和歌山・古座川では国の特別天然記念物のオオサンショウウオに会えるとあって話題となっています。
オオサンショウウオ

長良川でのリバーダイビングで会うことができる国の特別天然記念物オオサンショウウオ。淡水域の川では、海とはひと味違った景観・生き物との出会いが楽しめます


■リバーダイビングの魅力

リバーダイビングの魅力は、なんといっても海では見られない生き物が見られること。前述のように岐阜・長良川では、国の特別天然記念物であり絶滅が危惧されている稀少なオオサンショウウオを間近で観察できるチャンスがあるほか、水中をイキイキと泳ぐアユの群れ、岩陰に身を潜めているナマズ、愛嬌のある表情をしたヨシノボリ、スジエビなどの甲殻類が見られ、ときには天然のウナギやスッポン、“幻の魚”と呼ばれるアユカケなどが姿を現すことも。一見、地味に見える川の中ですが、実にバラエティ豊かな生き物が棲んでいることがわかります。

また、川には流れがあることから、気持ちのいいドリフトダイビングが楽しめるのも大きな魅力。長い距離を少ない体力で移動することができ、流れに身を任せて中性浮力で漂えば、爽快な浮遊感が味わえます。淡水域でのダイビングとなるため、海に比べて浮力が少なく、ウエイトの量を減らして潜れるのも魅力です。

■リバーダイビングの注意点

リバーダイビング

川でのダイビングは流れがあるため、はぐれないようグループでまとまって行動することが大切です

とはいえ、川の「流れ」は、リバーダイビングを楽しむうえでの大きな注意点にもなります。リバーダイビングでは、ときに流れに逆らったり、流れを横切って泳ぐことがありますが、その際に大きく体力を消耗したり、エアの消費が多くなる可能性があるのです。水中では岩などにつかまったり、カレントフックを利用するなどして、流れに逆らって泳ぐのをなるべく避けることが大切。また、流れのあるところではグループとはぐれやすいので、いざというときの対処法も確認しておく必要があります。流れは川の場所(上流域、中流域、下流域)や水深、地形によっても異なるので、事前にきちんと知識を身につけ、適切な行動がとれるように準備しておきましょう。

なお、国内ではどの川も自由に潜れるわけではなく、ある程度の大きな川は「河川法」という法律の対象になっているほか、川によっては海と同じように漁業協同組合によって管理されていることも。ダイビングが許可されているエリアで、管理者にきちんと許可をとり、地域のルールに従って潜ることが求められます。

楽しめる場所はまだ限られていますが、海とはまた違った見どころがあるリバーダイビング。皆さんもチャンスがあれば、ぜひ体験してみてください。

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