株・株式投資/信用取引の始め方・勝ち方

信用取引で勝つための日経1面記事の読み方

信用取引の始め方と勝ち方を解説します。相場の福の神である藤本流の「半歩先読み」を使って「50万円」の投資金額で、毎月「5万円」の収益を狙える方法を解説していきます。今回は、「勝つための、日経新聞1面記事の読み方」です。

藤本 誠之

執筆者:藤本 誠之

株式ガイド

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ご挨拶

藤本

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まいど、相場の福の神こと藤本です。信用取引の始め方・勝ち方の連載コラムです。このコラムの目的は、藤本流の半歩先読みの投資手法を学んでいただき、信用取引を上手く使うことによって、半歩先読みの投資戦略を実現化させます。最終目的は、このコラムをお読みの個人投資家が、「50万円」の投資金額で、毎月「5万円」を儲けることの出来るくらいにすることです。

藤本流「半歩先読み術」と信用取引を使えば、あなたも勝てる投資家に!

今回は、「勝つための、日経新聞1面記事の読み方」です。

日経新聞1面記事とは……

日経新聞の活用法

日経新聞の活用法

日本経済新聞で、もっとも重要な記事は、第1面に掲載されているトップ記事です。数多くあるその日の記事の中で、日経新聞がもっとも重要だと考えた記事であるといっても良いでしょう。

注意点としては、日経の1面記事は、版によって差し替えられるということです。日本経済新聞の上部に『○版』という記載があります。新聞の印刷工場からより離れた地域は早めに送付する必要があるので、数字が若くなります。最終版は『14版』です。新聞は、他の新聞とスクープ合戦をしています。早めの版の新聞にそのスクープ記事を掲載してしまうと、その新聞を見た他の新聞が記事を追加してくる可能性があります。新聞社の最終版の締切時刻は、ほぼ同じなので、13版より差し替えて14版の最終版にのみスクープ記事を掲載すれば、他の新聞に掲載されることは無くなるのです。

日本経済新聞を宅配で取ってみて、13版以前の版の場合は、宅配を辞めて駅の売店で買うことをオススメします。駅の売店では、基本的には最終版が売られることが多いからです。

この日経新聞の1面記事は、日経新聞を読む誰もが当然気付く記事になります。外国人投資家・機関投資家も含めて、ほぼ全ての投資家がその記事を読み、知っていると考えて間違いありません。

自分だけではなく、全ての投資家がほぼ知っている記事が最も重要なのです。

記事中に銘柄名がある場合→人の逆

信用取引を活用する場合、「信用買い」だと金利、「信用売り」だと借株料というコストが日々掛かりますので、基本的には短期投資がオススメです。

日経新聞の1面のトップ記事で、社名入りで記事が掲載されるのは、大規模な企業買収(M&A)や、合併、大企業の好業績・悪業績、国策に絡む関連銘柄として紹介など、様々なパターンがあります。中には、その企業にとって好材料なのか悪材料なのか判断し難い記事もあります。

投資の判断をするのにおいて最も重要な記事は、誰が読んでも明らかな好材料・悪材料の場合です。例えば、個別銘柄の業績が非常に良かった、または良い見通しであることは当然好材料ですし、業績悪化や、赤字転落などは明らかな悪材料です。

それでは、
好材料=信用買い
悪材料=信用売り
と考えても良いのでしょうか?

実は、その答えは「否」です。

なぜならば、日経新聞の1面に社名が出ている好材料の記事は、9時の寄りつき前にほぼ全ての投資家が知っていると考えられます。

であれば、その情報によって株価は大きく動くことになります。例えば、あなたがその好材料の出た銘柄を当日売却することにしていた場合、その好材料を知ればとりあえず寄り付きで全ての売却することはしないはずです。まずは、寄り付きの値段を見てから、状況をみてから売却することが多いでしょう。

逆に買い方は、好材料=買い、と考える多数派の投資家なので、好材料の記事によって、「売り注文」の数量が減少し、「買い注文」の数量は増加するのです。その差が大きければ、「買い気配」となり、「買い気配」となったことで更に短期投資家の注目を集めてしまい、大幅高で寄り付いてしまうのです。

好材料に飛び付いて買った短期投資家は、当日中に売却を考えます。また、元々売ろうと思っていた投資家は想定外に高い値段に喜んで、すぐに売ってこようとするのです。

逆に寄り付き以降に買う投資家は、その好材料に遅れて気付いた投資家か、寄り後に高くなりそうであれば参戦を考えていた投資家だけです。だから、日経新聞の1面に好材料の記事の掲載された銘柄は、大幅高で初値をつけた後は、利食い売りに押され、また始値より株価が下落すれば、寄り付きに買った短期投資家の投げ売り注文によって更に下げることが多いのです。

だから、好材料=売り が短期的には正解になることが多いのです。

具体例  2014年4月22日 オリエンタルランド<4661>(東証1部)

東京ディズニーランド入園3000万人 営業益最高1100億円 日経新聞 1面

2014年4月22日の日経新聞1面に、「東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドの業績が拡大」の記事が掲載されていました。開業30周年のイベント効果や円安による訪日外国人の増加を背景に入園者数が大きく伸びたようです。当然、オリエンタルランドにとっては好材料です。

2014年4月22日のオリエンタルランドの株価動向は
オリエンタルランド<4661>

前々営業日終値15,870 (04/22)
始値 15,880 (09:00)
高値15,940 (09:15)
安値15,690 (10:39)
終値15,750円 (15:00)前日比  -120 (-0.75%)
出来高 223,100

オリエンタルランドundefined日足チャート

オリエンタルランド 日足チャート

前日比小幅高で寄り付き、その後少し上値はありましたが反落してしまいました。やはり、短期的には「信用売り」が正解だったのです。図表1がオリエンタルランドの日足チャートですが、赤丸の当日は始値より終値が安い青い「陰線」となっていることが判ります。

記事中に銘柄名が無い場合→桶屋銘柄を探せ

日経新聞に国策に関わる記事が1面トップ記事として掲載されることは、非常に数多くあります。この場合は、特定のメリットを受けるであろう銘柄は、記事中に掲載されるこことはまれです。この場合は、連想ゲームで銘柄を探す必要があります。国策という風が吹いて、儲かる桶屋銘柄を探しだすのです。

ネット検索が、このときに強い武器になるのです。「Google」や「Yahoo!」の検索エンジンで、その記事に掲載されている「○○」というキーワードを元に、「○○関連銘柄」と入れて検索するのです。大抵の場合、この検索によって何らかの関連銘柄を探すことが出来ます。

具体例  2014年6月11日イチネンホールディングス<9619>(東証1部)

介護・車整備に外国人 日経新聞 1面

今朝の日経新聞1面トップ記事は、「介護・車整備に外国人」です。アベノミクス3本目の矢の成長戦略で、外国人活用策を打ち出すようです。足元で人手不足感の強い「自動車整備業・店舗運営管理業・惣菜製造業」などが新たに外国人を活用出来るようになるようです。

店舗運営管理業務は、幅広い業態に恩恵がありそうですが、自動車整備業、惣菜製造業は、特定の上場企業に大きなメリットがありそうです。

この記事から、「自動車整備」関連銘柄として桶屋銘柄として考えられたのは、
イチネンホールディングス<9619>(東証1部) です。

自動車リースを中心に、車両メンテナンス受託など自動車関連がメインビジネスです。創業当初の石炭販売から、ガソリンスタンド経営、自動車メンテナンス、オートリースなど、上手くM&A(企業買収)を活用して会社を変革しながら成長しています。「自動車分野」に主軸を置きながら、時代の変化に対応できる新規事業へも果敢に挑戦しています。

前営業日の6月10日終値ベースで、予想PER 5.84倍、予想配当利回り3.23%、予想1株配当24円と株価指標面からは、割安感がありました。

2014年6月11日のイチネンホールディングスの株価動向は

イチネンホールディングス<9619>(東証1部)
前々営業日終値743 (06/11)
始値749 (09:00)
高値773 (14:57)
安値749 (09:00)
終値769円(15:00) 前日比  +26 (+3.49%)
出来高139,700

イチネンホールディングスundefined日足チャート

イチネンホールディングス 日足チャート

前日比小幅高で寄り付き、その後順調に株価が上昇し、ほぼ高値近辺で大幅高で引けています。図表2がイチネンホールディングスの日足チャートですが、赤丸の当日は終値が始値より高い「陽線」であることが判ります。

次回は、日本経済新聞の他の面の活用法をご紹介いたしましょう。

今回のまとめ

・日経新聞で最も重要な記事は、ほぼ全ての投資家が知っている1面記事。
・1面記事で社名入りの明らかな好材料・悪材料は、信用取引の短期投資では好材料=信用売り、悪材料=信用買いの成功確率が高い
・1面記事で社名の無い国策などの記事は、桶屋銘柄をネット検索で探し出して、半歩先読みの投資がオススメ


*本サイトで紹介する意見や予測は、筆者個人のものであり、所属する証券会社の意見や予測を表わすものではありません。また、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定はご自身の判断でお願いします。
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