日本を再発見する時代を再発見
東京ステーションギャラリー(東京):ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい
「ディスカバー・ジャパン」とは、当時の日本国有鉄道(国鉄)が、個人の旅行客を増やすために1970年の大阪万博終了後から始めたキャンペーンの名称。この展覧会は、6年あまりにわたった作られたポスターやチケット、スタンプなどの資料を中心にこのキャンペーンと、その時代を振り返るというもの。
「日本、そして自分自身を再発見しよう」というコンセプトのもとに展開されたキャンペーンを考えたのは、電通に在籍していた藤岡和賀夫。彼は、富士ゼロックスの「モーレツからビューティフルへ」という広告コピーを生み出した人でもあります。復興へ向かってがむしゃらに動いてきた時代から、ちょっと立ち止まってみよう、彼は広告を使って、社会的なメッセージを伝える試みを行っていました。
そのメッセージと大胆なビジュアルイメージに対して、強烈に批判する人、擁護する人が入り乱れ賛否両論になるほどに。当時、旅行特集を積極的に展開した「anan」や「non-no」などの影響もあり、列車を使った個人旅行が大ブームとなりました。
展示はこれらの周辺の状況も含めて振り返るもの。40年以上の時間を経て、『「日本を振り返る」を振り返る』のは、とてもおもしろい体験です。
■展覧会DATA
展覧会名称:ディスカバー、ディスカバー・ジャパン 「遠く」へ行きたい
会場:東京ステーションギャラリー
会期:2014年9月13日(土) ~ 11月9日(日)
開館時間:10:00~18:00
※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
※休日の場合は開館、翌日閉館
Web: http://www.ejrcf.or.jp/gallery/exhibition/201409_DISCOVER_JAPAN.html
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