子育て/子どもの発達障害・グレーゾーン

発達が気になる子、周囲と連携して育てよう(2ページ目)

子育てしにくい、他の子と比べたくないんだけど、何か違う気がする……。保育園や幼稚園でほかのママからしょっちゅうクレームをつけられたり園から呼び出されたり……、そんな毎日ではママが病気になってしまいます。子育てが"孤育て"にならないように、周囲の力を借りる方法をお伝えします。

原 佐知子

執筆者:原 佐知子

子育てガイド


ドクターや専門家に相談、専門家もいろいろ

発達の検査・診断もできる専門医にかかりたい場合、「日本小児神経学会」のWebページに各地域の発達診断医師の記載があります。もしも発達障がいという診断がついた場合は、法律で決まっている制度を利用することができます。支援制度を上手に利用し、お子さんの発達を伸ばしていきましょう。

今、発達障がいの疑いのある子どもはとても増えており、2011年春に政府広報オンラインで特集が組まれたように、発達障がいや知的障害など、発達に困り感を持つ子どもの数は、10%以上といわれています。

しかし、公的機関の数は増えているわけでなく、結局相談をしても何カ月も待つことになります。そんな中、企業やNPO法人で、発達障がいの子どもへの療育を行うところが増えてきました。塾で対面で教えたり、グループで療育を行ったりなどやり方はさまざまです。また、通信教育での指導もあります。

親同士で支え合う、地域で支え合う

地域によっては、親同士が集まって、子どもの障害について勉強したり、支えあうことを目的に親の会が作られているところもあります。また、発達障がい児を支援するNPO法人などもあります。

社団法人 日本自閉症協会     
NPO法人 えじそんくらぶ      
特定非営利活動法人 全国LD親の会     
一般社団法人 日本発達障害ネットワーク(JDDネット) 

など、全国的に展開している親の会やサポート団体もあります。


パパや祖父母に子どものことを知ってもらう

家族や地域の人との連携

周囲と連携することで、子どもの自己肯定感が育まれます

子育ては、母親だけで行うものではありません。そのおおもとになるのは家族です。お子さんの発達を伸ばし、自己肯定感を育むためには、家族の理解が欠かせません。お子さんと接する機会の少ないパパや祖父母に、母親と同じ目線で関わってもらうためには、お子さんの通訳になるのがよいでしょう。お子さんの特性と望ましい対応について、通訳としてわかりやすく伝えましょう。

そのためには、お子さんの様子をしっかり観察し、望ましい対応をした場合とそうでない場合の具体的なお子さんの状態をつかんでおくことです。もし余裕があれば、録音や映像を記録しておくと効果的です。発語の状態や、苦手なこと、できていること、得意なこと、こだわりが強いことなど整理しておきましょう。自分で気になっただけでなく、誰かに指摘されたことなども書いておくと、よいでしょう。

お子さんと一緒に、絵本のように、お子さんについてのいろいろなことをノートにまとめておくのも良い案です。お子さんと話しながら記載することで、お子さん自身が自分について知るきっかけになります。いずれ、大きくなってから障がいについて告知するときも大変役に立つものです。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※乳幼児の発育には個人差があります。記事内容は全ての乳幼児への有効性を保証するものではありません。気になる徴候が見られる場合は、自己判断せず、必ず医療機関に相談してください。

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