顔つきを中心に現代風にアレンジされたランクル70
さて、復活を果たした期間限定のランクル70には、バンとトラックのピックアップが用意され、パワートレーンは「4.0L V6+5MT」の組み合わせのみで、前者は360万円、後者は350万円という設定。エクステリアは、フロントマスクを現代的に変えているほか、ウインカーをヘッドランプと一体化するなど、モダンにまとめられている。マニアをのぞき、当時の雰囲気を楽しむには大きな障害にはならないだろう。
そのほか、30周年記念の専用エンブレムをAピラーの下側に装着したり、インテリアも現代的なデザインにリファンされたりしている。
装備では、レバーでH2、H4、L4の選択が可能なパートタイム4WDを用意し、前後の電動デフロックはオプションになるほか、フロントバンパーに内蔵される電動ウインチもオプションになる。
最大の魅力は先述したように、トヨタが「最強のランクル」と謳う悪路走破性や高い信頼性などで、日本でその真価を発揮するには、専用オフロードコースしかないだろう。
ファンは即決でも、ファッションで乗るには高めのハードルも
ファンにはたまらない復活ではあるが、ファッションとして乗るには、コミコミで軽く400万円を超える価格、MTのみ、プレミアムガソリンを指定し、JC08モード燃費で6.6km/Lというランニングコストなど、まさに乗り越えるべきハードルは少なくない。一方で、ランクル70を「新車」で「ディーラー(トヨタ店。大阪地区は大阪トヨペット)」で買えるのは、中古で探すよりもある意味リスクが少なくハードルが低いとも考えられる。
それでも、過去に廃番になったモデルを現代風にアレンジしているとはいえ、ファンの熱意に応じて復活させたのは英断には違いない。