相続は縁起でもない話?
関係ないと思って何もしない人が危ない
「そんなお金ないよ」と笑う人の方が、心配です。なぜなら、遺産総額が1000万円以下でもめたケースが、32%!相続税なんか関係ない、数百万円で兄弟や親族が争うのです(司法統計年報、2012年遺産分割事件のうち容認・調整成立件数)
番組でもお話しましたが、今回の相続税制改正は将来必ず起こる相続のことを家族で話し合うとてもいいきっかけなのです。
争族にならないための一歩
親に財産のことを聞きづらいのは当然でしょう。でも、故人だけが知る財産を遺族が探しだすのはとても大変なことです。「お父さんにお金のことは全部任せていたから」というケースが一番大変です。さらに、遺言があるからと安心してはいけません。「兄弟仲良く分けること」のような遺言では、どんな風に資産をわければいいのかわからず争いの元となります。
言い出しにくい人は「相続税が変わるってテレビで言っていたよ」「相続財産だけでも税理士さんに計算してもらっておかないと大変らしいよ」「土地の評価って、いろんな方法があるから評価する人によってかわっちゃうんだって」「早めに対策をすると、相続税が減らせるらしいよ」
など、今やらないといけないらしいという話をきっかけに、財産が欲しいという話ではなく、相続税の対策をする話だとみんなに理解してもらって、話をすすめましょう。
万一の場合、財産リストがあるだけでも、ゼロから探すのとは雲泥の差です。とはいえ、なかなか動き出さないのが親世代ですから「テレビで言っていた」「新聞に書いてあった」と根気よく話をする事が大事です。
相続の話を一番しやすいのが、お盆とお彼岸だと思います。お墓参りもありますし、ご先祖様からの財産をどうするのかという話をしやすい雰囲気があります。年内に話をしておけば、次にお正月のめでたい席でも「そういえば、あれから調べたけど、うちの場合ね」と話がしやすくなります。
是非、今回のタイミングで相続の話をご家族でしてみてください。