Introducing Facebook Audience Insights
残念ながら、現在は日本語版での提供はありませんが、Facebookの言語設定を英語(US)に変更することで、その機能を利用することができます。
今回は、そのデータを見てみるとともに、この機能のインパクトについて、考えてみましょう。
ちなみにこの機能はもともとFacebook広告をサポートするためのツールとして提供されています。つまり、広告主がFacebook広告を出稿する時に、エリアごとにマッチした商品やメッセージ、クリエイティブを検討するための材料となるデータとして使われることを前提としています。
どんなデータが見られるのか
地域や年齢、性別、趣味・関心を任意で指定すると、現在その条件に一致するユーザーたちの統計データを見ることができます。地域、年齢、性別などの条件を指定できる
条件指定では、自分が管理するFacebookページに「いいね!」をしている人のデータ、パワーエディターで作成したカスタムオーディエンスなどを対象にすることもできます。
表示できる統計データの1つが「ライフスタイル」です。このライフスタイルですが、非常に細かくわけられています。このカテゴリーのわけかたはピンと来ない人も多いかもしれません。
例えば「Apple Pie Families」とは、中上流階級の小学生の子どもがいる家族のこと。持ち家で、ミニバンを運転するといった傾向があります。コネチカット州の場合は、このタイプが最も多い層となっています。
ユーザーのライフスタイルが見られる
同じページでは、婚姻関係、最終学歴、職種なども表示できます。
Facebook上での行動としては、トータルで「いいね!」したページの数、ここ30日間でのFacebook上での行動、Facebookへのアクセス方法(利用端末)などが確認できます。
Facebookの利用状況
さらには、 統計データを提供する企業であるAcxiomのデータを使って、世帯当たりの年収、持ち家/賃貸、家族数、支払い方法などのデータも確認できます。
指定した条件で家庭当たりの年収など統計データを確認できる
また Datalogix、Epsilon、Acxiomのデータに基づく購買行動、オンラインでの購買の情報も確認できます。
購買行動の特性、オンラインで購入するものなどを確認できる
Facebookの統計データに基づくもの
この統計データは、あくまでFacebookのユーザーがFacebook内に登録した情報を集計しているデータに基づいています。一部、その他の企業のデータも含まれていますが、Facebookを利用していない人、入力が不十分な人のデータは集計されませんし、集計されていてもウソや間違いが含まれている可能性も多くあります。この点を差し引いた上で利用しましょう。まとめ:Audience Insightの可能性
Facebookに登録したデータ、行動などはすべて統計データとして管理され、Facebookの運用や広告のために利用可能となっています。ユーザーの立場から見て、こうした機能はどう映るのでしょうか?Facebookが広告のためのプラットフォームになりすぎて、嫌な気持ちになるという方も多いはずです。
一方でFacebookはこうしたデータを元に広告を作成することで、より適切で価値のある広告コンテンツを提供できることを目指しています。ユーザーは、自分の興味・関心の高い広告なら、自然と受け入れる可能性もあります。
地域に根ざしたビジネスをしている人にとっても、全国展開のビジネスの人にとってもこうしたデータは、顧客を深く知り、よりその人達にマッチした商品やサービスを開発するための参考データとなる可能性があります。
国内のデータも提供開始するのかどうかは不明ですが、データを整理すれば、その地域の人の特性を分析するといった社会学的な活用方法も考えられます。