炊事のおいしいとこどりの料理ではNG
料理と炊事は似て非なるもの
前回「イタメンの3大勘違い【お風呂編】」に続いて、今回はイタメン流のゴミ出し、男の料理にダメ出ししちゃいます。まずは男の料理から。
料理と炊事は、似て非なるものです。こだわりの食材を使って、時間をかけて妥協せずに美味しいものをつくるというのは料理です。一方、炊事とは、家族の好き嫌い、栄養バランス、お財布事情、スーパーの安売り情報などを全部考慮しつつ、1日3食(ライフスタイルによりますが)継続的に食事の用意をし、後片付けすることまでを意味します。料理は一度作って「美味しい」と喜んでもらえれば完結しますが、炊事に終わりはありません。
それなのに、週末に中華鍋やらパスタ鍋やらを振り回し、にわかシェフを気取ってドヤ顔するパパというのはちょっと痛いのです。いや、それもイベントとしては楽しいですし、1回だって作ってくれればママも助かると思います。なにより男だって料理をするってところを子どもに見せることには教育的意義もあります。でも、そこでドヤ顔は要りません。
しかも、そのために張り切ってスーパーに買い出しし、冷蔵庫にあるものをまた買ってきてしまったりというのではママもがっくりです。「せっかく安売りで買っておいたのに……」。日々の苦労が水の泡というやつです。さらに後片付けはママ任せというケースも多いのでは。それでは文字通り、炊事のおいしいとこどりでしかありません。
おいしいところより汚いところ
忙しいパパが継続的に炊事をするというのは現実的にはなかなか難しいのでしょう。そこでおすすめしたいのが、料理よりも掃除に力を入れること。「パパの家事の手始めは、おいしいところより汚いところ」と考えてみてください。主婦が嫌いな家事ランキングの上位には必ず掃除系が入ります。お風呂掃除やトイレ掃除なら、帰宅時間の遅いパパでもできるはずです。「お風呂掃除とトイレ掃除はオレの役割!」と決めたのなら、ママが一切手出しをしなくていいように、そこだけは完璧にこなしてみましょう。それだけでママのタスクリストから、お風呂掃除とトイレ掃除というママが嫌う家事の2つが完全に削除できるわけですからママだってうれしいはずです。玄関に置かれたしっかり口を閉じてあるゴミ袋を運ぶだけではただの筋トレ
週2日のゴミの日、パパが出勤のために家を出ようとすると、玄関にしっかり口を閉じてあるゴミ袋が置かれています。パパは靴を履いて、一方の手で鞄を持ち、もう一方の手でゴミ袋を持ちます。そのまま「いってきまーす」と家を出て、20m先のゴミ集積所までゴミを運びます。以上。それではただの筋トレです。