現在、東京・六本木の六本木ヒルズ森タワー52階の「森アーツセンターギャラリー」で[特別展 ガウディ×井上雄彦 -シンクロする創造の源泉-]が開催中です。
未完の建築『サグラダ・ファミリア聖堂』で有名なスペインの建築家 アントニオ・ガウディ自筆のスケッチや図面、大型の建築模型や家具など貴重な資料約100点を通してその偉業を紹介するとともに、代表作『SLAM DUNK』『バガボンド』『リアル』の漫画家 井上雄彦氏がその独特な感性と鋭い表現力により、ガウディの人間像とその物語を描きます。

また、井上氏が本展のために描き下ろした大型作品を含む約40点の作品に加え、3面スクリーンによる映像シアターや、今話題のプロジェクション・マッピングなどを上映します。

建築と漫画という異なるふたつの側面からガウディのインスピレーション、そして創造の種を探ることで起こる「化学反応」を是非、体験してください。
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会期:2014年7月12日(土)~ 9月7日(日)会期中無休
開館時間:10:00-20:00(最終入場19:30)
観覧料:一般・大学生 1800円(税込) 中学・高校生 1300円(税込)
4歳~小学生 800円(税込)
会場:森アーツセンターギャラリー 六本木ヒルズ 森タワー52階 
東京都港区六本木6-10-1
主催:東映、テレビ朝日、BS朝日、朝日新聞社、森アーツセンター
公式ナビゲーター:光嶋裕介(建築家)
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井上雄彦  ©I.T.Planning、日経BP社(写真:川口忠信)
『SLAM DUNK』『バガボンド』『リアル』など国民的な人気漫画を描くことにとどまらず、近年は個展や京都・東本願寺の親鸞の屏風絵の製作や、昨年末は「日本スペイン交流400周年」の親善大使に任命されるなど、漫画家の枠を超えた活動にも精力的に取り組んでいる。


黒と白の展示空間の中でガウディの軌跡を巡る

展覧会は黒いカーテンで仕切られたシアタールームからスタートします。大小の3面スクリーンと床にバルセロナの空撮をラッピングした暗い部屋に、ガウディの言葉や代表作が次々と映し出されます。

シアタールームの後は、一転白い展示空間「I.トネット少年バルセロナのガウディへ」。ここには井上雄彦氏の描くガウディの少年時代の画が待っています。リウマチの持病で自由に歩けなかった少年が、古代遺跡への興味からバルセロナの建築学校へ進学したストーリーが、学生時代に描いた建築図面と共に語られています。

続く黒い部屋は、世界遺産の7作品を含むガウディ建築の写真によるパネル展示になっています。
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学生時代の図面などが並ぶ展示室。

「II. 建築家ガウディ、誕生」では、1878年に25歳で建築士の資格を取得したガウディが富豪エウセビオ・グエル(エウゼビ・グエイ)に才能を見初められ、その後40年あまりに渡ってパトロンとしての支援を受けながら、次々と代表作を造り上げるストーリーが語られています。

『カサ・ミラ』の大型模型や煙突の模型、ガウディがデザインした椅子や門扉や取っ手などが多くの図面と共に展示され、さらに足元の亀甲模様の床には、井上雄彦氏の描く亀や魚の絵がプロジェクション・マッピングで泳ぎ回る楽しい演出になっています。
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井上氏の描く壮年期のガウディと、『ダミアーマテウ邸』の門扉の鉄索が向かい合う展示室。

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『カサ・ミラ』の窓飾りと木製の重厚な扉。

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展示室の中心に置かれた『カサ・ミラ』の1/150の大型模型。

井上氏の描く晩年のガウディの顔が迎える次の黒い展示室は、ガウディが自然に学んだ建築の構造をテーマにしています。

天井にはガウディが初めて建築に使用した双曲放物線(HPシェル)の大きな構造模型が吊るされています。さらにチェーンによる逆さ吊り模型のコーナーは、鏡を覗き込むとサグラダ・ファミリア聖堂の骨格が現れる仕掛けになっています。
最後は「III. ガウディの魂—サグラダ・ファミリア」。ここで語られているのは、ガウディが1883年に二代目の建築家に任命されてから1926年に亡くなるまでの『サグラダ・ファミリア聖堂』建設のストーリーです。

生前に完成した「降誕の門」、現在進行中の「受難の門」、計画中の「栄光の門」という3つの門をもつ聖堂の完成予想模型や、聖器室のクーポラや鐘塔頂華などの模型が、多くの貴重な建築図面と共に展示されています。

会場を出るまで飽きることの無い、二人の天才のコラボレーションをお楽しみください。

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