住宅を「寿命」で捉えるライフサイクルコスト
住宅取得にあたっては「安かろう、悪かろう」にならないようにしたいものだ
私たちは常に、この二つについてどのようにバランスを取るか、つまり、どちらを重視することが「お得」なのか、ということを考えているのだと思います。ただ、LCCについては先々のことを含みますからわかりづらく、どうしても足元のイニシャルコストが優先されがちになります。
また、限られた収入の中で、住宅ばかりにお金をかけてばかりはいられません。暮らしの中には居住コストのほかに、教育費や食費はもちろん、生活を彩る旅行や趣味のお金も必要になります。ですから、できるだけイニシャルコストを抑えるという判断になるのは、当然のことだと思います。
ただ、現在は長期優良住宅という新たな価値観の時代。LCCについてもしっかりと判断すべきです。住宅については先々のメンテナンス・維持管理コストなどもばかになりません。何らかの理由で将来的に住宅を手放さなくてはならなくなった場合の資産価値のことも考えなくてはいけません。
将来、「決してお得でなかった」にならないように
取得時のイニシャルコストだけで判断するのではなく、将来のことを見据えたライフサイクルコストも重視すべき(写真はイメージ)
もっとも、住宅の価格が高ければLCCの面でも優れているというわけではないのが、住宅の難しいところ。ただ、メンテナンスや維持管理にも積極的に取り組んでいるかで依頼先を決定することは重要なことです。
では、次のページでイニシャルコストとLCC、そしてハウスメーカーとの関連性を見ていきます。