外のショーウィンドーには、かつて本当に工場で使われていたという機械がディスプレイされています。
錦糸町は明治以降、日本の近代産業発祥の地ともいわれ、ものづくりの盛んな町でもあります。今でも職人さんが多く働き、ガラスや石鹸、Tシャツなど、様々な工場があります。(年2回、下町のガラス工場が多く集まって販売する「すみだガラス市」もおすすめ!)。ロッテも元々は「ロッテプラザ」として町の人々に親しまれていました。下町情緒とものづくり、というふたつのキーワードから、”幅広くみんなに愛され親しみやすい、チョコレート工場のようなカフェ”という発想が生まれたそうです。
カウンターもあれば、テーブル席も。一人でも大勢でも、多目的に楽しめる空間です。
ちなみに「シャルロッテ」とは、ロッテの社名にも由来するネーミングです。ドイツの文豪ゲーテの小説「若きウェルテルの悩み」に登場するヒロインの名がシャルロッテ。主人公に永遠の恋人として愛されたシャルロッテの愛称「ロッテ」が、そのまま社名として名付けられたそうです。多くの人に愛される恋人のような存在でありたい、という願いから、ロッテの原点でもあるシャルロッテを店名に使いました。ちなみにゲーテのお母さんはチョコレートが大好きだったとか。ゲーテやシャルロッテも、美味しいチョコレートを口にしていたかもしれません。
ケーキやショコラは専門店出身のパティシエやショコラティエが担当し、味も本格的。
写真下はウワサのチョコレートカレー!結構大人の味でしっかり辛さもあります。
さて、店の特徴はまずなんといってもチョコレート!板チョコ、ボンボン、ケーキ、そしてチョコレートドリンクも各種揃っています。お持ち帰りももちろん可能。プレゼントにも良さそうなギフトボックスもあります。デザインが可愛く、箱自体もしっかりしているので、食べた後も捨てられないほど。
そして目玉は「チョコめし」。写真のカレーはカカオバターを混ぜて炊いたご飯に、ピリッとスパイスの効いたカレーをかけ、さらにチョコレートにグレービーソース(肉汁)を加えたソースを注ぎます。チョコレート、というと甘いお菓子をつい想像してしまいますが、カカオ豆自体は実際甘くはなく、スパイスの一種ともいえるもの。カレーとの相性はばっちりなのです。思った以上に本格的な味付けに驚きました。他にもチョコレートを添えたレバーパテやカカオパウダーを混ぜて焼いたピザなど、チョコレート料理が豊富で、新鮮な味覚と出会えます。チョコレートを使ったアルコールもあるので、夜もしっかり楽しめてしまう。シェフは某有名カフェで厨房を切り盛りしていたベテランで、日々チョコレート研究に熱心。今回のオープンのために、かつてないほどチョコレートをたくさん食べたそうです。
ランプもカカオ型!下のテーブルはマカデミアナッツチョコの型をリメイクしたもの。工場の様子を描いたイラストははんだのどかさん作。回りをぐるっと囲んでいるレンガのようなブロックも、実はカカオの皮からできています。
フードと同時に注目したいのはインテリア。工場らしい楽しさがあちこちに散りばめられています。入り口入ってすぐは、「コンチング」という、チョコレートを滑らかにするための工程をイメージする機械がどんとディスプレイされています。店内のライトはカカオの実をモチーフにしたもの。またテーブルやパーテーションには、「マカデミアナッツチョコレート」に使われた型パーツを利用してリメイク。天井はチョコレートを包む銀紙をイメージしていたり、本物の工場で使っていたパーツがオブジェのようにディスプレイされていたり。ガラス越しにチョコレートの製造工程を見ることもでき、またカカオがチョコレートになるまでの工程を知ることができる、動く立体イラストもあります。
棚の本をよーく見ると、Toiletの文字が!
はんださんの絵本にも出てくるマスコットです。
◆シャルロッテ チョコレート ファクトリー
東京都墨田区錦糸4-6-1 ロッテシティホテル錦糸町1F
TEL 03-3622-6100
http://charlotte-factory.com/
営業時間 10:00~22:00 無休
ランチ 11:00~15:00、ティータイム 15:00~18:00 ディナー 17:00~22:00
※ケーキなどの商品販売は10:00~21:30