高齢者賃貸マンション/高齢者賃貸マンションの基礎知識

ここまで充実、サービス付き高齢者向け住宅(2ページ目)

高齢者が住みやすい住宅として、「サービス付き高齢者向け住宅」が注目されていますが、その実態はさまざまです。今回は、「ココファン柏豊四季台」を例にどういった住まいなのか見ていきましょう。

山本 久美子

執筆者:山本 久美子

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自立型と介護型で室内の設備も変わる

緊急ボタン

ベットの近くには必ず緊急呼び出しボタンを設置。このほかにも適宜緊急ボタンが設置されている

「ココファン柏豊四季台」には、自立型(身の回りのことが自分でできる方)と介護型(介護が必要な方)のタイプがあります。自立型の場合は、バリアフリー仕様で、緊急呼び出しボタンや安否確認センサーなどの設備がありますが、通常の賃貸住宅と同様に、キッチンや浴室、洗面所、トイレが取り付けられています。外部の来客は室内のオートロックシステムで入館できるようになっています。
自立型2人用

自立型2人用の居室。段差がなく、出入り口が広く引き戸になっていて、水まわりには手すりが付くなどの配慮がされている

自立型の水まわり

自立型2人用の浴室、洗面、トイレ


一方介護型の場合は、トイレと洗面台が取り付けてあるシンプルなつくりです。入浴や食事などについては介護が必要になるので、食堂や介護浴室など共用のものを使います。
介護型居室

左)介護型1人用、右)介護型2人用。自立者と要介護者のご夫婦を想定し、ミニキッチンがついている

生活センサー

スタッフの定期巡回のほかに、センサーによる安否確認の設備も。センサーはトイレのドア上など頻繁に動きがある箇所に設置され、一定時間以上動きがないと異常を伝える仕組みになっている

「ココファン柏豊四季台」の特徴としては、自立型、介護型ともに2人用の間取りがあること。
サービス付き高齢者向け住宅の居室の広さには、次のような規定があるので、「サービス付き高齢者向け住宅の現状と分析(平成26年3月末時点)」でも、居室の面積は「18平方メートル以上20平方メートル未満」が59.1%と6割近くを占め、1人用が大半となっています。「40平方メートル以上」はわずか3.9%、「30平方メートル以上40平方メートル未満」でも5.1%にしかすぎません。ご夫婦でも1人用を2室借りることが多いという事例が多いのです。
「専用部分の床面積は25平方メートル以上(ただし、居間、食堂、台所そのほかの住宅の部分が高齢者が共同して利用するため十分な面積を有する場合は18平方メートル以上)」
間取り

「ココファン柏豊四季台」の間取り例(リーフレットより転載)


提供できるサービスはサービス付き高齢者向け住宅ごとに大きく異なる

介護、医療、生活支援サービスなど多様な事業所を併設する「ココファン柏豊四季台」は、元気で暮らせる間だけでなく、介護が必要になったり、病気になったりした場合でも、サービス付き高齢者向け住宅に住みながら、併設した事業者から施設内で多様なサービスを受けることができます。
ここまで併設施設がないサービス付き高齢者向け住宅では、外部または併設の介護サービス事業者や病院などを利用することになります。

また、日中はケアの専門家が常駐する規定になっていますが、どういった資格の保有者が何人いるか、夜間はどうか、安否確認の方法や頻度はどうかといったことはそれぞれで異なります。また、介護が重度化した場合や認知症になった場合の対応なども、それぞれです。

したがって、サービス付き高齢者向け住宅であっても、住宅としてのハード面、サービス提供のソフト面、賃料などの住居費用とサービス提供にかかる費用をそれぞれよく調べることが必要です。

○サービス付き高齢者向け住宅についての詳しい情報は
「サービス付き高齢者向け住宅 情報提供システム」で調べられます
https://www.satsuki-jutaku.jp/index.php

(取材協力:学研ココファン)

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