「投資時間」「消費時間」「浪費時間」の3つに分かれる
「お金が寄ってくる人、お金に好かれる人には共通の特徴や習慣がある」と言うのは税理士として独立し、多くの経営者を見てきた亀田潤一郎さん。お金が寄ってくる人の習慣を真似ることで誰もがお金に好かれる体質になれると話します。かくいう亀田さんも、昔はお金が貯まらない浪費体質だったとか。それがお金に好かれる人たちの習慣を真似することで激変した体験者です。今回の連載では、そんな亀田さんに、財布の使い方から人付き合い、時間の使い方まで、お金に好かれる人の習慣を色々な角度から伺いました。誰でもお金に好かれる体質になれるという亀田さん。そのインタビューをお送りします。(第4回目のインタビュー『お金持ちが1円玉を大切にするのはナゼ?』はコチラ)
浪費すれば二度と戻ってこないのが「時間」
時は金なりといいますが、お金に好かれる人は時間とお金を同じものとして見ています。いずれも大切なものとして扱いますが、とくに時間は過ぎ去ったら二度と戻ってはこないものだけに、一層大事にする傾向があります。時間もお金と同じように「投資時間」、「消費時間」、「浪費時間」の3つに分けられます。勉強や旅行など知識や経験を増やすための時間を「投資時間」、ルーティンの仕事や日常の生活の時間などは「消費時間」、ダラダラと過ごしたりする時間が「浪費時間」というわけです。
お金と全く一緒で、「浪費時間」を減らし「投資時間」を増やすことがお金に好かれる人になるポイントです。そのために大切になるのが「時間の先取り」なのです。自分に投資する時間、すなわち自分のための時間を先に確保して、それに応じて他の仕事や予定を入れていくのです。
というのも、ある程度の年齢になって仕事ができるようになってくると、仕事がおのずと増えてきます。いろんな人との交流も増え、付き合いや飲み会なども増えてくる。そういう外発的な時間を優先していると、結局それだけでスケジュールがいっぱいになり、それに追われてしまうということになりかねません。
投資への時間を先取りしよう
最初に1カ月なら1カ月のうち、自分へ投資する時間を最優先にして取ってしまうのです。セミナーに参加するとか、英会話に行くとか、あるいは海外旅行に行くでもいい。それが自分の成長や将来にとって必要だと思う、自分だけの時間をまず確保するのです。そこから空いた時間を仕事や飲み会や付き合いに回す。そうすると短時間でルーティンをこなすよう仕事の効率化を図ったり、重要度の低い飲み会を削ったりと、時間の使い方を工夫することにつながっていきます。
一番良くないのは浪費時間を増やしてしまうこと。私はそれこそ今はやりのインターネットやSNSが元凶になっているケースが多いのではと考えます。スマホでついついネットサーフィンやゲーム、フェイスブックやLINEをする。もちろんコミュニケーションツールとして有効な場合もありますが、過度にのめり込むのは時間もお金も浪費することになります。
同じく浪費の元凶が必要のない飲み会で時間とお金を使うことです。とくに何の目的もない、いつもと同じ会社のメンバーで、話といえば上司の悪口や会社に対する愚痴……。そういう飲み会は浪費どころか、疲れやストレスがさらに溜まりむしろマイナスです。
思い切ってそういう飲み会は減らしましょう。そのためにも「時間の先取り」が有効なのです。水曜日と金曜日の夜は、これこれの会やセミナーがあって飲めませんと、会社の仲間にも同僚にも公言してしまう。理由があって参加できないとなれば、角もさほど立たないでしょう。
税理士・亀田潤一郎さん
以前は手帳に凝って、細かく計画も記入していましたが、いつしか手帳を書くことが目的になり、本来の時間管理という目的からずいぶんずれてしまったなと感じたからです。これも一種の無駄を省くということになるのだと思います。
いずれにしても、お金に好かれる人は時間を先取りして計画を立てる。みなさんもぜひ自分投資の時間を最優先に予定を立ててみてください。
★次は最終回、お金持ちの財布を持つ人のシンプル思考について解説します
取材・文/本間大樹