JRグループは大きく6社に分かれる
JR九州が上場を計画しているという新聞記事が最近出ましたね。そもそもJRグループは大きくいくつに分けられているか、知っていますか?
JR北海道、JR東日本、JR東海、JR西日本、JR四国、JR九州の6社です。このうち、上場しているのは、JR東日本、JR東海、JR西日本です。
この上場している3社のうち、一番、利益の大きい会社はどこだと思いますか?
一般的なイメージとしては、経済規模が大きく人口も多い首都圏のあるJR東日本が1番だと思われるでしょう。次に、関西圏のJR西日本、最後にJR東海、という順番だと思います。
でも、実際はどうでしょう?
3社の特徴、業績について、詳しく見ていきましょう!
営業キロ数は東日本 > 西日本 > 東海 だけど・・・
まず、会社規模についてですが、以下の表は3社の営業範囲における、おおよその人口と、総営業キロの一覧です。JR東日本の営業範囲は関東、甲信越から東北まで広範囲で、この地域に住む人は約5700万人、総営業kmは7512.6kmです。人口と総営業kmが3社の中で最も多いのは、やはりJR東日本です。
次に、JR西日本は北陸、関西、中国地方を営業範囲としており、この地域に住む人は約3100万人、総営業kmは5015.7kmです。人口も総営業kmも3社の中で2番目の規模です。
最後にJR東海は東海地方を営業範囲としており、この地域に住む人は約1500万人、総営業kmは1,970.8kmです。人口も総営業kmも3社の中で最も少なく、人口、総営業kmともに、JR東日本の約4分の1です。
このように、3社の近隣人口や営業キロ数は、私たちが抱くイメージと一致しています。
では、売上や利益も同じように、東日本 > 西日本 > 東海 となっているのでしょうか? 3社の業績を見てみましょう。
下のグラフはJR3社の売上と営業利益の推移です。
売上が最も多いのはJR東日本ですが、2番目に多いのはJR東海です。JR西日本ではないのですね。営業利益が最も多いのはJR東海です! 2番目がJR東日本で、3番目がJR西日本です。JR西日本は両社の3分の1程度の水準にしかありません。
近隣人口や営業キロ数では最も小さかったJR東海ですが、営業利益では1番です。なぜ、JR東海はこんなに儲かっているのでしょう?