「自分の1本」を選択することが投資信託のポイント
ボーナスで買いたい投信は
投資商品として、一般にビギナー向きと言われるのが投資信託です。少額で分散投資ができ、積み立てでの購入も可能。銘柄選びはプロ任せというメリットもあります。とはいえ、投資信託ならすべてビギナーにおススメ、とは限りません。
たとえば、公社債投信やMRF、MMFも、実は投資信託の一種です。国内外の安定的な公社債を中心に投資するため、大きなリターンは望めませんが、リスクはきわめて低いと言えます。対して、リスクはありますがリターンも期待できるのが、主に株式に投資する投資信託。その内容は実に広範囲で、国内株式から新興国まで。あるいは、大型株や小型株、あるいは一定の業種に特化したもの。株式と債券、金などのミックス型もあり、その組み合わせは無限です。
また、ETF(上場投資信託)は、さまざまな株価指数に連動する投資信託で、とくに日経平均やTOPIX連動型は、値動きがわかりやすく、ビギナー向けと言えるでしょう。証券取引所に上場し、株式のように手軽に売買できるのも魅力です。
厳選、10万円以下で買える注目の投資信託
では、この夏、どんな投資信託がオススメなのでしょうか。SBI証券・投資調査部シニアマーケットアナリストの藤本誠之さんに、10万円以内で購入できるものをチョイスしてもらいました(表参照)。まず、株式に投資する投資信託から2本です。
●ザ・2020ビジョン(コモンズ投信)
「昨年12月に設定されたばかりのニューフェイス。注目は、当ファンドの運用を担当するベテランファンドマネジャーが糸島孝俊氏であるということ。糸島氏は過去に運用するファンドがモーニングスターのFund of the Year で優秀賞を受賞した実績のある凄腕ファンドマネジャーです」
●ひふみプラス(レオス・キャピタルワークス)
「このファンドの最大の特徴、守りながら増やす、ということ。株価上昇が続き、市場が過熱気味、下落基調になった場合、資産の株式保有比率を下げて現金比率を上げ、金融資産の保全を図ります。また、高パフォーマンスも大きな魅力。2013年12月30日までの設定来の騰落率が99.92%ですから、何と2倍となっています。これは、同期間の東証株価指数TOPIX(配当込み)の86.24%を大きく上回っています」
次に、ETFから2本、ピックアップしてもらいました。
●上場インデックスファンドJPX日経インデックス400(日興アセットマネジメント)
「1000円程度の少額から、話題のJPX日経400に投資が可能という点が最大のポイントです」
●MAXIS S&P東海上場投信(三菱UFJ投信)
「東海地方(岐阜県、静岡県、愛知県、三重県)に本社がある上場企業のうち、時価総額の大きい50銘柄で構成されています。東海地方といえば、日本最大の時価総額であるトヨタ自動車のお膝元。このETFにも多くのトヨタ系の企業が含まれていますから、業績好調のトヨタの賃上げ、ボーナスアップにも反応するという特徴があります」
★次に、この夏の株式投資についてレクチャーします
取材・文/清水京武