気になるあの人にお金突撃インタビュー/亀田潤一郎さんが語るお金持ちと貧乏な人の財布の違い

貧乏な人のボロボロの財布、お金持ちの長財布の法則

お金が寄ってくる人、お金に好かれる人には共通の特徴や習慣がある。税理士として独立し、多くの経営者を見てきた亀田潤一郎さんは、そんな習慣を真似ることで誰もがお金に好かれる体質になれると話します。かくいう亀田さんも、昔はお金が貯まらない浪費体質だったとか……。亀田さんのお金持ちになるための財布論を6回に分けてインタビューします。

あるじゃん 編集部

執筆者:あるじゃん 編集部

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一時ホームレス状態になったベストセラー作家の財布の法則

お金持ちがもっている財布の形とは

お金持ちがもっている財布の形とは

「お金が寄ってくる人、お金に好かれる人には共通の特徴や習慣がある」と言うのは税理士として独立し、多くの経営者を見てきた亀田潤一郎さん。お金が寄ってくる人の習慣を真似ることで誰もがお金に好かれる体質になれると話します。

かくいう亀田さんも、昔はお金が貯まらない浪費体質だったとか。それがお金に好かれる人たちの習慣を真似することで激変した体験者です。今回の連載では、そんな亀田さんに、財布の使い方から人付き合い、時間の使い方まで、お金に好かれる人の習慣を色々な角度から伺いました。誰でもお金に好かれる体質になれるという亀田さん。そのインタビューをお送りします。
 

財布と向き合い、行き当たりばったりの生活から脱出

ボロボロの財布を使っていた時代はお金に好かれなかったという

ボロボロの財布を使っていた時代はお金に好かれなかったという

私が税理士になりたての頃、ある会社の社長に「君のような財布を持っている人とは仕事はしたくない」と言われました。

当時私が持っていた財布はビニール製の二つ折りの物。使い古しで所々ほころびがあり、領収書やレシートなどでパンパンに膨らんでいました。その財布を見て社長は、私のお金に対する意識の低さを感じたのでしょう。

「僕はこういう財布を使っているよ」と見せてくれた社長の財布を見て、私はさらに衝撃を受けました。とても綺麗な革製長財布。レシートや余計なものが一切入っておらず、スッキリとしていて、私の財布とは全く違う……。

「財布を見ればその人がお金に対してどう向き合っているかが分かる。お金を大切にする人はキミのような財布は使わないよ」

そう言われてハッとしました。確かに税理士という仕事に就きながら、私はどこかお金に対して後ろ暗いイメージを持っていたのです。というのも学生のころ、父親が経営していた会社が倒産。お金で苦労する両親を目の当たりに見てきたので、どこかにお金やお金持ちに対して反発心があったのかもしれません。

さらに若い頃の私は、整理整頓がまったくできない人間でした。生活も行き当たりばったり。とくに税理士になる前などは目標も見えず自堕落な生活で借金もありました。そんな私の姿が財布に現れ、それを社長が見抜いたのでしょう。

その社長の言葉をきっかけに、私は成功している経営者の人やお金持ちの人の財布を注意して見るようになりました。すると本当にそういう人たちの財布は共通点があることに気が付きました。

•高級な長財布である
長財布である理由は、お金に窮屈な思いをさせないという意味があります。二つ折りの財布だとお金を折り曲げて保管しますが、それだと大切なお金が窮屈に感じるだろうとある経営者の人は教えてくれました。お金はいずれ自分から出ていくもの。財布はいわば一時的に身を置くホテルのようなものだと言うのです。お金にとって居心地のいい宿であれば、また戻ってくる。居心地の悪いところには戻ってこないというわけです。

•レシートや領収書など余計なものが入っていない
お金持ちの人の財布は本当に余計なものが入っておらず、スッキリとしています。レシートなども毎日の終わりには取り出して整理し別の場所に保管するので、どんどん貯まるということはありません。その作業自体がその日使ったお金を振り返ることになり、無駄使いをしないですむことにつながります。

•ほころびやほつれがなく、全体に輝いていて力を感じさせる
お金持ちの人の財布はまずほころびだとか破れだとかがありません。それどころか革全体がツヤツヤと光沢を放ち、一種のオーラのような輝きを持っているのです。実際に毎晩寝る前に布で財布を綺麗に拭く経営者の人もいました。

•お札は綺麗に向きを揃えて入れている
財布の中のお札は1万円札、5000円札、1000円札と綺麗に分けられ、しかも向きも揃えて入れられています。人物の顔が上向きではなく、下向きにしている経営者もいましたが、これはお金が簡単に出ていかないようにという気持ちの表れだそうです。

•小銭は別の小銭入れに保管している
小銭は必ず別にして、しかも小銭入れに入れている人が圧倒的多数でした。小銭に対する意識と扱い方は別章にて詳しくお話しますが、お金持ちの人ほど小銭は小銭で大切にします。お札の入れ場所は長財布で、小銭は小銭入れでという経営者がほとんどです。

結局お金持ちや成功している経営者の人は、お金を一種の人格を持つものとして擬人化して考えているんですね。そこまで思えるから、お金を大切に扱う。だから無駄使いもしない。お金を払う時には「ありがとう」とか「さようなら、また戻ってきてね」と心の中で唱えるという経営者もいます。

これらの共通点が明らかになるほど、いかに自分がそれまでお金に対してぞんざいに向き合っていたかを反省させられました。当時私は決してお金持ちではありませんでしたが、形だけでも真似してみようとビニール製の汚い財布はやめて、革製のちょっと背伸びするくらいの金額の長財布を手に入れたのです。
 

財布のメンテナンスでお金へのマイナスイメージがなくなる

亀田潤一郎さん

亀田潤一郎さん

不思議なことに、財布を綺麗にメンテナンスすることを心がけるようになって、私の意識自体が次第に変わっていきました。あれだけ整理整頓できなかった私が部屋も片付けるようになりました。時間も計画的に使うようになり、自然とお金も無駄使いをしなくなりました。

何より、お金に対する意識が変わっていきました。後ろめたい気持ちやマイナスのイメージがなくなり、お金はありがたいもの大切なものだと思えるようになりました。すると不思議なことですが、次第に私のお金回りもよくなっていったのです。皆さんもお金に好かれる人になりたい人は、まず自分の財布から見直しをしてみてください。

★次に「お金持ちが1日の終わりに行う習慣」をおうかがいしました

教えてくれたのは……
亀田潤一郎さん
 
亀田さん近著

亀田さん近著『稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか?』

亀田潤一郎税理士事務所。税理士。学生時代、中小企業の経営者だった父親の会社が倒産。その悲劇を目のあたりにする。一時はホームレス状態でうつ病になるが「中小企業の経営者をお金の苦労から守りたい」という使命感から、苦節10年を経て税理士になる。数字に苦手な経営者に向けて預金通帳を活用した資金繰りをよくするためのコントロール術などを指導する。ほとんどの顧問先から高評価を得る。数々の経営者と付き合う中で、持続的に成長している企業の経営者の財布のお使い方に共通点があることを発見。それを実践したところ年収が飛躍的に伸びた。その経験をまとめた『稼ぐ人はなぜ、長財布を使うのか?』(サンマーク出版)がベストセラーに。そのほか『通帳は4つにわけなさい』(経済界)、近著に『稼ぐ人はなぜ、1円玉を大事にするのか?』がある。

取材・文/本間大樹
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