犬、猫、熱帯魚と動物の絶えない我が家。今回のリフォーム事例~Yuuのリフォームの現場からは、動物と暮らす家に必要なことについてです。以前、これはちょっと違う?と思うような動物と暮らす家のプランに出会ったことがありました。人の夢ばかりが膨らんだプランでした。

子犬の破壊力はすごい、掃除機も壊れた

子犬の破壊力はすごい。しかもどんどん大きくなる。

子犬の破壊力はすごい。しかもどんどん大きくなる。

今から30年ほど前、捨てられていた子犬を拾いました。最初は屋外で飼おうと思ったのですが、弱々しい姿が何となく不憫で、家の中に入れたのが運のつき。外に出すと寂しがるようになり、結局そのままずっと室内で飼うことになりました。

しかし、家の中で大きな動物を飼うのは初めての経験。犬はどんどん大きくなり、破壊力もアップ。トイレの量も臭いも抜け毛も大量で、床は染みだらけ、家中が犬臭い、家具やドアがボロボロ、畳は掘られて見る影も無い状態でした。

 

座敷犬と呼ばれていた時代

その頃の掃除機の取説には、ペットの毛を吸うと故障の原因となると書いてあった。

その頃の掃除機の取説には、ペットの毛を吸うと故障の原因となると書いてあった。

その頃は、動物は屋外で飼うのが当たり前で、室内で飼う犬は座敷犬と呼ばれていた時代でしたので、ペット用建材や動物と暮らす家づくりのノウハウもほとんど無く、ひとつひとつ自分で工夫して対策していく必要がありました。

その時代の家電も、室内に動物がいることを考えて開発された製品はほとんどありませんでした。掃除機がすぐ壊れるので、変だなと思ってサポートに電話したところ、取扱説明書に小さく「ペットの毛を吸うと故障の原因となる」と書いてあったことを、初めて知った頃でもあります。

 

人と動物が共に快適に暮らせる家を作りたい

人も動物も楽しく暮らせたらみんなが幸せになれる、共に快適に暮らせる家を作りたい。

人も動物も楽しく暮らせたらみんなが幸せになれる、共に快適に暮らせる家を作りたい。

その後、私はリフォーム会社に転職。会社の社内報に新入社員の抱負が掲載されたのですが、「お客様の役に立ちたい」「快適な家作りがしたい」など希望に満ち溢れる文章が並ぶ中、私は「動物と幸せに暮らす家を作りたい。ムツゴロウの動物王国に行きたかった。」と書き、変わってるねと言われたり、ムツゴロウの人などと呼ばれたりしていました。

初めての犬との暮らしはとても大変でしたが、その存在はとても大きく、今まで考えたこともなかった家族の絆について考えたり、犬に興味は無いと冷たく言っていた父が影でこっそり犬に話しかけている姿を見てニヤニヤしたり。人も動物も楽しく暮らせたらみんなが幸せになれる、共に快適に暮らせる家を作りたい、私の中で自然にわいた欲求でした。

 

動物と暮らすということ

ペット用建材と呼ばれる製品は充実し、動物との暮らしがより身近なものとなった。

ペット用建材と呼ばれる製品は充実し、動物との暮らしがより身近なものとなった。

現在は、「ペットブーム」「ペット全盛時代」と言われ、子どもの数より犬や猫の数のほうが多い時代になりました。犬も猫も室内飼いが普通のことになっています。

動物を飼うのに適したフローリングや壁材など、「ペット用建材」と呼ばれる製品は充実し、私もブリーダーさんの家を設計させて頂く機会に恵まれるなど、動物との暮らしがより身近なものとなりました。動物と暮らす家を作りたいと言っても、変わってるねと言う人はもう誰もいなくなりました。

しかしそれに伴い、新たな問題も起きています。室内飼いだからこその病気や、これはちょっと違う?と思うようなプランを見たこともあります。動物と幸せに暮らせる家とは、人のためだけでもなく、動物のためだけでもなく、両者が幸せに共存できる家です。そのためには、動物たちの習性と人間の暮らしとの落としどころを探っていく必要があります。

 

次のページでは、増えている室内飼いだからこその病気や怪我、キャットウォークの罠、人の夢ばかりが膨らんでしまったプランとは?人と動物が共存する家についてです。