サイナスリフトについては、こちらの記事をご覧ください。
術式
インプラントを埋入するためにあけた直径4ミリほどの穴から専用の器具を槌打し上顎洞底を挙上し、それによってできた空間に骨補填を行い、インプラントを安定させるソケットリフトは、サイナスリフトラテラルアプローチと同じ目的になります。元々骨質が軟らかめのこの付近にインプラントを入れる穴を形成するのに、ドリルを使わずに「オステオトーム」という器具を使うことがあります。
ソケットリフトの際に使用するオステオトーム。2種類の先端の形態と様々な太さが有る。
オステオトームは、上顎洞底骨を持ち上げる目的のコンケーブと、軟らかい骨を押し広げる目的のコンベックスの2種類からなり、それを交互に使用します。また、オステオトームを使用することから、ソケットリフトを「オステオトームテクニック」や考案者の名前をとって「サマーズテクニック」と呼ぶこともあります。
ソケットリフトの注意点
ソケットリフトテクニックを用いて上顎洞拳上および骨補填を行い、同時にインプラント埋入をした術後写真。
また、シュナイダー膜が裂開してしまった場合に、ラテラルアプローチに切り替えてリカバリーしなければなりませんので、サイナスリフト、ソケットリフト両方のテクニックを取得したうえで行うことが望まれます。