日経225銘柄の7月の傾向
7月は、下がりやすい傾向のある月です。今回は、そんな相場で特に株価が下がりやすい傾向にある銘柄をご紹介します。株価が下がりやすい銘柄を把握することで、不用意に損失を被るリスクを回避することができるでしょう。その前に、7月の株式市場について検証していきます。6月末に日経平均採用銘柄(225銘柄)を購入し、7月末に売却した場合の成績は以下の通りです。
[検証結果]
勝率: 41.41 %
勝ち数: 1,946 回
負け数: 2,753 回
引き分け数: 92 回
平均損益(円): -2,333 円 平均損益(率): -1.17 %
平均利益(円): 11,485 円 平均利益(率): 5.74 %
平均損失(円): -12,178 円 平均損失(率): -6.09 %
合計損益(円): -11,175,364 円 合計損益(率): -5,587.88 %
合計利益(円): 22,350,276 円 合計利益(率): 11,175.61 %
合計損失(円): -33,525,640 円 合計損失(率): -16,763.49 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 0.667
平均保持日数: 27.31 日
以上が、7月の株式市場の傾向(日経平均225銘柄)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は41.4%、平均損益は-1.17%となっています。勝率が50%以下であり、1トレードあたりの平均損益がマイナスとなっていることから、7月の日経平均採用銘柄は下がりやすい傾向があるといえるでしょう。
なお、全銘柄を対象とした検証は「7月株式市場の傾向は?」で行っています。あわせてご覧ください。
では次に、7月相場で、特に株価が軟調に推移する可能性のある銘柄をご紹介します。
7月低成績ランキング
上の表は、先ほどの日経平均採用銘柄(225銘柄)を対象とした検証結果において、勝率が低い銘柄のランキングです。今回は勝率が30%以下の銘柄を抽出しています。ランキング上位の銘柄を見ると、
<8750>(第一生命保険) 勝率0.0%
<8725>(MS&ADインシュアランスグループホールディングス) 勝率16.7%
<8795>(T&Dホールディングス) 勝率20.0%
といった銘柄が挙げられます。上記3銘柄は「保険関連銘柄」です。これらの銘柄は、低調な7月相場でも軟調に推移する傾向があり、7月にトレードを行う場合には注意が必要でしょう。業種や個別銘柄は、月によって、株価が上がりやすい月と、下がりやすい月があります。今回のように簡単な検証をすることで、7月の投資戦略を考える上での、有効な判断材料の1つになることでしょう。なお、7月は株式市場全体が軟調に推移しやすい傾向がある中で、過去の勝率が低い銘柄をトレードするよりは、成績が良好な銘柄をトレードした方が、よりリスクを抑えるできることでしょう。
また、あおぞら銀行<8304>、大和証券グループ本社<8601>、静岡銀行 <8355>等の「銀行・証券」株の勝率も低いことが確認できます。
景気敏感株である銀行・証券株は、株式相場との相関性が高いという特徴を持っています。相場全体のトレンドに左右されやすく7月相場の軟調な動きに連動する傾向があると考えられます。
これらの数字は、あくまでも過去の検証結果ですので、これから先の未来でも同様の結果になる保証はありません。しかしながら、統計的な背景がある数字は、カンよりもはるかに信ぴょう性が高いものです。みなさんも投資する際には一度検証してくださいね。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)