結果ではなく、その努力を褒める習慣を
おすすめするほめ方とは、過去記事『3歳までのほめ方で分かる、5年後のやる気』でご紹介した「努力ほめ」です。前ページの例で出したお絵かきなどの作品は「結果」ですから、それをべたぼめするのは、「才能ほめ」に当たります。それに対し、作品に頑張って取り組んでいた過程をほめるのが「努力ほめ」です。
前ページの例を使うと、
ママ: 「真剣だったねぇ。ママ、一生懸命に描いているのを見て、とっても嬉しかったよ。絵の具で描くのって難しいのに、頑張ったね。お絵かき、本当に大好きだね」
とお絵かき中の真剣なまなざしのことをほめてあげるのがおすすめです。すると、それを聞いたAくんは、
「ボク、すごくがんばったみたい。よし、次はもっとがんばるぞ!」
という気持ちになりやすくなります。
特に初めてのチャレンジのときは「努力ほめ」に徹しよう
「才能ほめ」と「努力ほめ」、この差が出やすいのが、何か新しいトライ、チャレンジをしたときです。誰でも、初回に素晴らしいものを作り上げたり、成し遂げたりするのは無理なもの。よって、出来ばえばかりに注目してしまうと、子供がやる気をなくしてしまいかねません。子供達は毎日毎日新しいチャレンジをしています。例えば、
- 色鉛筆でのお絵かきには慣れているけれど、絵の具は初めて
- いつもはスプーンで食べているけれど、フォークは初めて
- いつもはママにお尻を拭いてもらっているけれど、ひとりで拭いたのは初めて
たとえどんな出来ばえであっても、親にとっては、新たなチャレンジをしてくれることが嬉しいものです。成長の階段を着実に上っているなぁと感じる瞬間ですよね。そういうときこそ「努力ほめ」に徹する、これが上手にほめる鉄則です。
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