ほめ方にも良し悪しある
ほめるときは、子供を伸ばすほめ方で
ほめる=自信や自尊心の向上につながる
という方程式があるのは事実。ほめることは、その子にとってポジティブに働きかけてくれるという印象が強いですよね。でも、時に、それが逆に作用することもあるのです! ほめ方によっては、不安をあおったり、ひいては、やる気や自信をも失わせてしまうことが分かってきています。
とはいえ、私自身、子供はほめて育てるのが理想的と考えている1人。子供だけでなく、私達大人もほめられれば嬉しいものですし、ほめられることで、やる気も自信もアップしたという経験、きっと誰もがしていると思うのです。
では、ほめることは、メリットとデメリットを同時に生み出すものなのでしょうか?
いえ、そうではありません。いい影響を与えるほめ方と悪い影響を与えるほめ方が存在するのです。この記事では、その良し悪しを分ける一線をご紹介したいと思います。
マイナスに作用しがちなほめ方とは?
子供のやる気を削いでしまうほめ方として知られているのは、子供の出来に関わらず、一律にほめてしまうというもの。具体的には、C評価の出来ばえである作品に、A評価並みのほめ言葉をかけることを指します。例えば、3歳のAくんが、初めて絵の具のお絵かきに挑戦したとしましょう。ふだんはクレヨンを使っているので、Aくんにとっては絵の具は未知の世界。筆は思うように動いてくれません。当然、本人もフラストレーションが溜まり、イライラ……。
そこへママが、
「最高の絵が描けたわね。こんなにすごい絵を見たことないわ! 本当にあなたは絵が上手ね」
とほめたらどうなるでしょう?
「そうか、これで一番すごいんだ」
「ということは、これでOKっていうこと?」
「絵の具ってつまらない、クレヨンの方がいい!」
と、よりいいものを追求するチャレンジ精神を急降下させてしまう可能性があります。
つまり、その対価を超えるほどの見えすいたほめ方は逆効果というわけです。俗に言う、べたぼめ、ほめ過ぎ、お世辞、などがこれに当たります。
では、このような場面に遭遇したとき、親はどのような声をかけるのがいいのでしょうか?
>>次ページでご紹介していきます。