『チェリー』~華やかでありながら優しい風合いの樹種
『チェリー』は、日本人になじみ深いサクラの樹と同じサクラ属の木。その中でもブラックチェリーは木材として優れた性質をもち、高級家具などに用いられてきました。北欧家具の巨匠、ハンス・J・ウェグナーもブラックチェリーを素材にした椅子を数多くつくってきました。硬くて摩耗しにくく、木肌がなめらかという特徴を生かし、ダンスホールの床にも用いられています。
優しい表情の杢目、きめの細かい木肌がやさしい印象のチェリー材。ほんのり赤みを帯びた華やかな色合いは、時を重ねるほどに深みを増していきます。
「日本と縁の深いサクラ属の木だからでしょうか、日本人にしっくりと馴染む樹種だと思います。和モダンテイストのインテリアとも相性がいいですよ」
『メイプル』~絹のような光沢をもつ明るい色合いの樹種
日本では、カエデやモミジとしてお馴染みの『メイプル』。杢目の美しさを生かしてバイオリンやギターなどの楽器に、また、ハードメイプルは硬く弾力性のある性質のためボウリング場のレーンにも使われています。厳しい自然の中で育まれたメイプルには、さまざまな杢目が現れるのが特徴。小鳥の目のような模様がたくさん散らばった“バーズアイ・メイプル(鳥眼杢)”などが有名です。
淡く白っぽい色合いは明るく清潔感があり、空間をすっきり広々とみせてくれます。また、絹のような光沢をもち、光を受けるとキラキラと美しい輝きを放ちます。年を経て、少しずつあめ色に変化していくのも魅力的。
「ナチュラルやモダン、どのようなインテリアにも合わせやすい、万能な樹種だといえます」
>>“森の王”と称される『オーク』